田園風景に眠る豊前宇佐の神官たち-霧島市溝辺町「十三塚原史跡公園」
- 更新日:2014年06月20日
- カテゴリ:周辺情報
霧島市溝辺町には
十三塚原(じゅうさんつかはる)という、お茶畑に囲まれた臺地があります。
十三塚原という少し変わった地名の由來は、
次のような伝説が元となっています。
?。保保常材辏ㄩL承元年)
鹿児島神宮(當時は國分八幡)と
大分県宇佐市の宇佐八幡との間に、どちらが正統の八幡宮であるか爭いがありました。
ある時、豊前の宇佐八幡から
この霧島の地へ、密使として神官14名がやってきました。
神官たちは國分八幡の正統は疑わし
いとして、社に火を放ちます。
その炎は天を覆い7日間燃え続け、燃え盡きる最後の日、もうもうと立ち上る真っ黒な煙は『正八幡宮』という文字の形になったと云います。
これを見た神官たちは、
驚き恐れて逃げ帰ろうとします。
しかし逃げる途中、この臺地で休んでいると
大木が倒れてきて13名が下敷きになり
死亡しました。
たとえ敵の密使とはいえ、
不憫に思った里の人々は、
その場所に13の塚を作りました。
殘された1人だけが宇佐に逃げ帰ることができ、事の顛末を報告しました。
現在の十三塚原は
「十三塚原史跡公園」として整備されています。
こんなところに史跡があるのだろうかと思わせるほど、のどかな田園風景の中にあります。
この臺地一帯は、
農業用の土地として改善が加えられ、
お茶をはじめ野菜や果樹など、
霧島市の特産物の産地として
農業事業の重要な役割を果たして
います。
■撮影年月日/全て平成26年6月
十三塚原史跡公園
鹿児島県霧島市溝辺町崎森
霧島市國分敷根2575
(お問合せ)
電話 0995-45-5111(霧島市観光課)
■交通アクセス/霧島高千穂リゾートランドより約25㎞(車で約38分)