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• 更新日：2010年10月16日
• カテゴリ：周辺情報

　その昔大慈寺の前には大きな沼があり青龍(せいりゅう)が住んでいたという言い伝えがあるそうです。

　かつての総理大臣原敬の墓所がある大慈寺の境內から清水が湧き出て木管を通して共同井戸の水源としたのが『大慈清水』です。

　この清水は雛壇形式の4つの木箱で造られていて一番目が飲み水、二番目が米研ぎ用、三番目が洗い水、四番目が足洗い場と洗濯のすすぎ場と決められており現在も生活用水として利用されているそうです。

　一日の湧水量が67tもあり夏は冷泉で厳冬期は溫かなる湯のごとしと言われていて、盛岡の街の人々に愛されている貴重な水源だそうです。

　環境省の選定による平成の名水百選にも選ばれており天保4年に書かれた「盛岡砂子」の記述によるとこの井戸は江戸時代から地域の人々の生活を支えてきているという事です。

　そんな『大慈清水』を飲んでみたいと訪ねてみました。

　そこは注意しないと気づかずに通りすぎてしまうような小さな空間でした。

　石畳が敷かれて整備されており、文化的?歴史的に貴重な遺産を後世に殘していこうという市の取り組みや姿勢が伺えます。

　私が清水を汲んで激しくゴクゴクと飲んでいると水を汲みに來ていた年配の女性に「そんなにあわてて飲まねくても水は無くなんねえから大丈夫だ～」と盛岡弁で言われてしまいました。

　「體に良いと聞いたものでつい???」と私が答えると、その女性も負けじとゴクゴクものすごい勢いで清水を飲んでいるではありませんか！

　「飲みすぎはいけませんよ！大丈夫ですか？」と訊ねると、「あ～良い感じだぁ～」という臺詞を殘して満足気に帰って行きました。

　親しみ易い街の風情に觸れ、さらに3杯清水を飲み干し「あ～良い感じだぁ～」と私も家路に著くのでありました。

＜大慈清水＞　だいじしみず　リゾートより約45km

※掲載の寫真は全て平成22年9月撮影

～ＩＴＯ～