黃金崎 不老ふ死溫泉
黃金にきらめく波打ち際の露天風呂
青森市から津軽道を通って五所川原へ向かい、鯵ヶ沢からどこまでも続く海岸線をドライブする。國道101號から踏切を渡って海岸に下りると、見えてくるのが黃金崎不老ふ死溫泉だ。
その昔、海岸の巖の割れ目から溫泉が湧き出し、溜まった湯で農耕馬の痛んだ足を癒したという溫泉。創業者が地域の人々にも入ってほしいとボーリングし、昭和48年(1973)、一軒宿を建てたのが始まりだ。
不老ふ死は、長生きへの願いを込めて命名。黃金崎は、北前船が行き來していた頃の「黃金先銭衛門」という海賊の名に由來し、あたりには埋蔵金が埋められているという伝説もある。
ここの名物は、やっぱり海辺の露天風呂。波打ち際に、ひょうたん型の混浴と女性専用の湯船が並んでいる。黃金色の溫泉に身をゆだねると、目線はなんと海と同じ。大海原に手が屆く、不思議な気分が味わえる。
夏はモヤの中に、冬は荒波の彼方に、そして空気が澄む春と秋は、オレンジ色に輝くまん丸の夕陽が水平線へと落ちていく。まるで海の中にいるような、開放感あふれる極上の溫泉だ。
rakra2007年10月號掲載
2007年9月頃撮影

黃金崎不老ふ死溫泉
青森県西津軽郡深浦町大字爐作字清滝15
TEL 0173-74-3500
ロイヤルシティ八幡平リゾートより約190km
?日帰り入浴時間/8:00~20:00(海辺の露天風呂のみ16:00~宿泊者専用)
?日帰り入浴料/600円
?宿泊/平日13,800円~(1泊2食、稅、サービス料込?2名1室の場合)
?アクセス/青森市から約100キロ


宿の後方にある海辺の露天風呂。看板の前は記念撮影スポットになっている。

源泉かけ流しの湯は、少ししょっぱい味がする。

「海の中にあるような露天風呂はすごい迫力。こんなの初めてだ。湯船から手を伸ばせば小魚が泳いでいて、不思議な気分」。