乳頭溫泉郷 黒湯溫泉
ブナ林に囲まれた昔ながらの溫泉風(fēng)情。
ブナ林が続く蛇行した道を奧へ、奧へと車を走らせたのち、湯けむりが漂う「黒湯溫泉」に辿り著く。源泉が沸き出でる川原から漂う硫黃の臭いに包まれ、渓流のせせらぎが響き渡る谷間に、茅葺き屋根の建物が肩を寄せ合うように立ち並ぶ。郷愁にも似た気持ちを呼び覚ます佇まい。紅葉の身頃は10月上旬から下旬にかけてだという。
この溫泉の発見は延寶2年(1674)頃と伝えられ、現(xiàn)在の建物の位置は大正10年(1921)といわれる開業(yè)當(dāng)時そのまま。旅館部と自炊部があるのだが、テレビも冷蔵庫もない上に、攜帯電話も圏外なので通じない。「何もない贅沢が味わえる」と、関東や関西からやってくる客をはじめ、地元の常連客にも喜ばれている。
日帰りで入浴できる風(fēng)呂は2ヶ所。打たせ湯がある混浴露天風(fēng)呂と別棟の打たせ湯のほか、男女別の風(fēng)呂があり、そこには女性専用の露天風(fēng)呂もある。シャワーも蛇口もないが、湯量も豊かにここんこんと湧き出す熱い湯を沢の水でうすめた湯船にどっぷりとつかると、何にも代え難い開放感が味わえる。浮世を忘れる瞬間だ。
rakra2007年10月號掲載
2007年9月頃撮影

乳頭溫泉郷
黒湯溫泉
秋田県仙北市田沢湖生保內(nèi)字黒湯2-1
TEL 0187-46-2214
ロイヤルシティ八幡平リゾートより約95km
?日帰り入浴時間/9:00~16:00
?日帰り入浴料/中學(xué)生以上500円、小學(xué)生250円
?宿泊/11,700円~(1泊2食、稅?サービス料込)
?アクセス/秋田市內(nèi)から約90キロ。東北自動車道盛岡ICから約60キロ。
※営業(yè)期間は4月中旬から11月中旬

乳頭溫泉郷のもっとも奧にある黒湯溫泉。道すがら、ブナ林やイワナが棲む沢を眺めることもおすすめだ。

混浴の露天風(fēng)呂には打たせ湯もある。

乳頭溫泉郷の中でも湯量が豊富と言われる黒湯溫泉。そばを流れる黒湯沢のせせらぎに耳を傾けながら、白濁の湯に浸かる瞬間は最高だ。