蔦溫泉旅館
大町桂月に愛された溫泉宿
溫かみのある建屋に泊まる
ハイキングでもトレッキングでもなく、森をぶらぶらと歩きながら楽しむことを「ランブリング」という。日本有數(shù)のブナ天然林である蔦の森には、ゆったりとしたランブリングが似合う。八甲田連峰のひとつ南赤倉岳の爆発によって生まれた蔦七沼を巡る小道が整備されていて、その起點(diǎn)となるのが「蔦溫泉」だ。久安三年(1147)には既に湯治小屋があったといわれ、明治?大正時(shí)代には、文筆家?大町桂月に愛された。
唐破風(fēng)の玄関を持つ本館は、大正時(shí)代の建築物で、趣と風(fēng)格が漂う。溫泉はもちろん源泉掛け流し。湯船の湯底から柔らかな肌觸りの湯が湧出し、散策後の心地よい疲れを癒してくれる。喧噪とかけ離れた宿からか、つい時(shí)間を忘れて寛いでしまう。蔦沼散策とはいわず、十和田を周遊する拠點(diǎn)として、溫泉で休日を過ごしたいときに利用したい宿である。
rakra2012年7?8月號掲載
蔦溫泉旅館
青森県十和田市奧瀬蔦野湯1
TEL 0176-74-2311
宿泊料金/1泊2食8.550円~
日帰り入浴時(shí)間/9時(shí)~16時(shí)
日帰り入浴料金/大人500円
ロイヤルシティ八幡平リゾートより132km

ブナ造りの「久安の湯」。湯船の底から源泉があふれてくる。

風(fēng)格の中にもリラックス感が漂う本館。

「泉響の湯」は、作家?井上靖が蔦の雰囲気を「泉響颯颯」と詠んだことから名付けられた。