
賃貸住宅管理?サブリース業(yè) 初の全國一斉立入検査へ
公開日:2022/12/27
國土交通省は2022年11月28日、賃貸住宅管理業(yè)者とサブリース業(yè)者を?qū)澫螭趣筏砍酩幛皮稳珖粩帕⑷霔蕱摔?023年1月から2月までの間に実施すると発表しました。2021年6月の賃貸住宅管理業(yè)法の施行から1年あまり。同法に対する順守狀況を點検し業(yè)務(wù)の適正化を推進する狙いがあります。
登録制度創(chuàng)設(shè)10年余 適正化法1年が経過
退去時の原狀回復(fù)費用など、賃貸住宅を巡るトラブルは以前からありました。2018年に表面化したシェアハウス問題では「サブリース契約」が世間の耳目を集めました。こうした賃貸住宅の管理を巡る問題への対応策として2020年3月に賃貸住宅の管理業(yè)務(wù)適正化法案が審議され。2020年6月に賃貸住宅管理業(yè)法が成立、1年後に施行されました。
賃貸住宅を管理する専門業(yè)者の登録制度は既に2011年にスタートしており、業(yè)務(wù)を適正に運営し賃貸人(貸し主)と賃借人(借り主)の利益を保護する制度の立て付けはできていました。しかし、登録自體は任意に留まるなど強制力がなかったため、管理戸數(shù)200戸以上の業(yè)者登録義務(wù)化(200戸未満は任意登録)やサブリースの行為規(guī)制などを盛り込んだ新たな法律が制定されたのです。
賃貸住宅は我が國の既存住宅物件の中で4分の1以上を占め、居住ニーズに応える暮らしのスタイルのひとつ。住環(huán)境は日常生活の基盤であり長期にわたって適切に管理されることが必要不可欠です。ただ賃貸住宅は入居者や物件オーナー、管理會社さらに最近では家賃保証會社の存在も高まってきており、いったんトラブルが起きると複雑な様相を呈することも珍しくないようです。少し古いですが、2018年10月に國交省がまとめた「今後の賃貸住宅管理業(yè)のあり方に関する提言(案)」の関係資料によると、一般財団法人不動産適正取引推進機構(gòu)に寄せられた相談內(nèi)容(2007年~2017年)では、賃貸に関する相談が半數(shù)以上で、そのうちの6割以上が賃貸管理に向けられており、管理會社に対する不満が多くなっています。
今回の一斉立ち入り検査は、登録制度の創(chuàng)設(shè)から10年あまり、管理業(yè)法施行から1年が経過し、その実効性を検証するものです。賃貸住宅管理業(yè)者とサブリース業(yè)者の事務(wù)所に全國一斉で立入検査を?qū)g施。業(yè)法を順守していない場合は是正指導(dǎo)し適正化を促します。
「業(yè)務(wù)管理者」の資格要件は複雑?
賃貸住宅管理業(yè)法は施行後1年以內(nèi)の登録申請が必要でしたが、2021年7月末時點で385件登録がありました。法施行1年経過後は登録していなくても法の縛りを受け行為規(guī)制や罰則が適用されます。200戸以上の賃貸管理を行う業(yè)者は全國で1,083社(全國賃貸住宅新聞社「2022年管理戸數(shù)ランキング」による)で、35%の登録率。新法制定後の最新登録數(shù)は現(xiàn)時點で不明ですが、登録開始2カ月の數(shù)値としてはやや低いといえるのではないでしょうか。
賃貸住宅管理業(yè)法は、管理受託契約を結(jié)ぶ際の重要事項の説明や財産の分別管理、オーナーへの最低年1回の定期報告を義務(wù)付けています。また賃貸住宅管理の専門知識などを有する「業(yè)務(wù)管理者」を1つの事務(wù)所に1人以上を配置することが義務(wù)付けられました。ただ業(yè)務(wù)管理者の資格要件や資格取得のための試験などは複雑で少しわかりづらいものになっています。舊來の資格である「賃貸不動産経営管理士」の存在があったからです。業(yè)務(wù)管理者となるには3つのルートがあります。
- (1)民間の資格だった賃貸不動産経営管理士が移行講習(xí)を受ける
- (2)宅地建物取引士が「指定講習(xí)」を修了し、実務(wù)経験を2年以上積む
- (3)國家資格となった賃貸不動産経営管理士の登録試験に合格し、実務(wù)経験を2年以上積む
2020年6月に賃貸住宅管理業(yè)が成立したことで、民間の資格だった賃貸不動産経営管理士は2022年6月に終了し、「國家資格?賃貸不動産経営管理士」に格上げされました。このため2020年度以前に管理士試験に合格した人は、2022年6月を期限とする「移行講習(xí)」を受講する必要がありました。なお「実務(wù)経験」は、一般社団法人?賃貸不動産管理士協(xié)議會が主催する「実務(wù)講習(xí)」の受講することで代替可能です。
空き家問題にも密接に関連する賃貸管理業(yè)
人口減少や高齢化の進展などで単身者が増加し賃貸住宅ニーズが高まっています。同時に代々の住居を受け継ぐ人の減少傾向も一因となり、賃貸物件を管理會社に委託するケースが年々増加しているようです。特にサブリース(転貸借)契約が増えています。一方では空き家対策としてリノベーションし再利用したり、相続稅対策にしたりするケースもあります。
賃貸不動産経営管理士は、借り手や貸し手など関係者間のトラブルを適切に対応してくれる専門家としての手腕を求められがちですが、リノベーションなど賃貸経営全般に目配りし、賃貸住宅管理業(yè)界を健全に発展させていく大きな役割を擔っています。今回の全國一斉の立入検査で、どのような問題點が抽出されるのか注目されます。