空室率について

総務(wù)省統(tǒng)計(jì)局「平成25年住宅?土地統(tǒng)計(jì)調(diào)査」によると、全國(guó)の賃貸住宅の空室率は、約19％となっています。これには、かなり築年數(shù)の経過(guò)した賃貸住宅なども含まれた數(shù)値ですので、稼働している賃貸住宅の空室率でいうと、もう少し下がると思います。また、空室率はエリアによっても大きく変わってきます。ちなみにこの調(diào)査によると東京23區(qū)は、15.7％です。
空室率の調(diào)査データはこうした公的なデータを含め、他にもいくつかあります。空室の調(diào)査データは、その集計(jì)方法にバラツキがあるのでそれらを比較検討することは難しく、また、計(jì)算方法も異なるので、空室率の數(shù)字そのものについては、この辺りを考慮して見(jiàn)る必要があります。
基本的には、分母は賃貸住宅の総數(shù)、分子は空いている部屋數(shù)です。これらそれぞれについて、どこまで含めるかが異なります。
ここでは、都道府県単位での空室率の相関関係を検討してみます。

空室率は発表されるデータで異なる

図1は、株式會(huì)社タスが公表している空室率の推移データです。

（図1）TVI空室率の推移

株式會(huì)社タス「TAS賃貸住宅レポート（データ提供：アットホーム株式會(huì)社、分析：株式會(huì)社タス）」

このグラフを見(jiàn)ると、大阪府の空室率が8～9％で大都市の中では最も低くなっています。大都市の中では空室率が高いといわれている大阪が最も低い値となっています。
また、東京都は12～13％となっています。先に述べた総務(wù)省データでは東京23區(qū)は15.7％です。一般的に東京23區(qū)の方が東京都全體よりも空室率は低いと思われます。また、東京都內(nèi)の空室率は減少傾向になるという聲も聞かれますが、このグラフでは2017年以降東京都の空室率は上昇しています。このようなことから分かるように、どのデータが正しいというより、この違いはデータの集計(jì)方法の違いといえるでしょう。そのため、どのような集計(jì)方法で、どのような計(jì)算方法なのかを理解したうえで発表される空室率を見(jiàn)なければなりません。メディアが発表される情報(bào)ではこうしたことを抜きして、単に「空室率○○％」などと出ますが、そうした情報(bào)にはリテラシーが求められます。

東京に空室が増えても福岡では増えない

タス社が発表する都道府県別の空室率の推移について相関関係を獨(dú)自に計(jì)算したものが、図2になります。

（図2）都道府県別　TVI空室率の相関関係

株式會(huì)社タス「TAS賃貸住宅レポート（データ提供：アットホーム株式會(huì)社、分析：株式會(huì)社タス）より、著者作成」

相関係數(shù)はそれぞれの數(shù)値の関係性を調(diào)べたもので、プラス1 ～マイナス1で表します。強(qiáng)い相関＝同じような動(dòng)き（例えばAが數(shù)値上昇時(shí)にBも同じような割合で上昇する、またはともに下がるなど）をするとプラスの數(shù)字になります。逆の動(dòng)きをするとマイナスで表します。
これを見(jiàn)ると、福岡と主要都市の相関係數(shù)は軒並みマイナス（赤文字）であることがわかります。

大阪府と福岡県の空室率の相関はマイナス0.83ですので、ほぼ全く別の動(dòng)きをするということになります。例えば、福岡県の空室率があがるときは、大阪府の空室率は下がるということです。この表中では福岡県は愛(ài)知県以外すべてマイナス（逆相関）の関係にあります。
東京都の空室率は概ねプラスの相関です。関東エリアの神奈川、千葉、埼玉は近隣エリアということですので、プラスの相関なのかもしれませんが、兵庫(kù)や愛(ài)知、靜岡とも、強(qiáng)い相関になります。これは、東京都の動(dòng)きに日本の多くのエリアが影響を受けている、といえるでしょう。
土地活用、賃貸住宅経営などの不動(dòng)産関連ビジネスでは時(shí)流を読み解くことが重要なポイントです。不動(dòng)産市況の時(shí)流を理解するためには、東京の動(dòng)きをウォッチする、ということなのでしょう。