コラム vol.045
実家の空き家問題と土地活用について
公開日:2015/03/31
空き家の実態(tài)
テレビや雑誌などで特集が組まれているほどの「空き家問題」は、大きな社會問題と言われています。國は、特別立法を成立させ、2015年2月「空き家対策特別措置法」が施行されました。
管理のされていない、空き家への立ち入りを各行政府に認(rèn)め、空き家の対策(使う、取り壊すなど)を促進(jìn)しようとするものです。
その詳しい內(nèi)容は國土交通省のWebサイトを參考にしてください。
空き家が増えた理由はいくつか考えられますが、戦後復(fù)興から高度経済成長、バブル崩壊、そして低成長期の今に至る日本の縮図的な問題とも言えます。
つまり、「日本経済の成長鈍化」と「人口動態(tài)の変化」、この互いに関連する2つの問題が大きくかかわっており、かつて栄えていても、現(xiàn)在ではさびれた景色となり、そこには空き家が點(diǎn)在しているという街があるのです。
さらには、「稅制のゆがみ」という問題もあります。
更地の固定資産稅よりも、住宅地として利用している土地の方が固定資産稅を軽減できる制度があるからです??栅窑瑝垽à皮毪取ⅳ长沃贫趣鎰抗趣筏苾Pき、住宅地のままにしてしまう人が多くなります。使わなくなった家を簡単に壊し更地にしてしまうと、固定資産稅が上がる可能性があるからです。
このように、空き家の増加は、社會的な背景と稅制という2つの大きな問題があると考えられます。まず、社會的な背景から詳しく紹介しましょう。
地方から大都市へ人口が流出し、いまや國民の半數(shù)以上は3大都市圏(首都圏、関西圏、中京圏)に住んでいます。大學(xué)進(jìn)學(xué)や就職を機(jī)に都市部へ移動し、そのままその地に住み続け、結(jié)婚し、子どもが生まれる。
自分と配偶者の仕事や子どもの學(xué)校のことを考えれば、両親に萬が一の事があっても、実家に移り住む(戻る)という選択は取りづらいのが現(xiàn)狀でしょう。
65歳以上の持家世帯において子が1時間以上の場所に居住している割合
上の図は、65歳以上の持家世帯において、子が移動時間1時間以上の場所に居住している割合を示したものです。過疎化が進(jìn)む地域ほど青が目立ちます。
両親が亡くなった後、その両親が住んでいた「実家」はどうするのか。そのまま空き家として放置するのか。売卻か貸すのか、それとも更地にすべきか。悩ましい問題ではありますが、多くの場合、「とりあえずそのままに」になり、空き家となってしまうのです。
更地にすると、固定資産稅が上がる
一方、稅制の問題も空き家を増やしている原因のひとつです。
宅地にかかる固定資産稅の軽減措置があり、たとえ使わなくなった住宅(=空き家)であっても居住用住宅がそこに立っていれば、240m2以下の宅地では6分の1にまで減らされていました(それ以上は3分の1)。逆に言えば、使わなくなった空き家を取り壊して、更地にすると、一気に固定資産稅が跳ね上がるということです。もちろん取り壊しには費(fèi)用が掛かり、周囲に迷惑が掛かる可能性もあります。それが重なれば、積極的に更地にすることはないでしょう。
しかし、今回の法律により、一定期間使用されていないとみなされたものには、上記の固定資産稅の軽減はなくなることになりました。これにより、空き家をそのまま放置しておきにくい環(huán)境となったのです。
使わない実家をどうするか?『4つの方法』
このような狀況下で、「使わなくなった実家(=空き家)をどうするか?」を考えてみましょう。
主には、4つあります。
1.相続人(子ども等)の誰かが住む
これは、もうその時點(diǎn)で空き家ではなくなるわけですが、それで萬々歳とならないこともあります。親からの受け継ぐ資産が土地建物(実家)しかない場合、財産分與ができないということになります。そうすると、兄弟姉妹間の関係が良好な時は問題ありませんが、萬が一こじれた場合など、「一人で遺産をすべて受け継いだ」と関係が悪化する可能性もあります。
2.売卻する
売卻の場合は、古家付き住宅という形で建物には価値をつけず、土地の値段で売卻することが多いようです。不動産販売のチラシでもこの「古家付き土地」はよく見かけます。その古家は購入者が使うも、解體するも良いですが、解體する費(fèi)用を見込んで(マイナス)売卻価格設(shè)定(=査定)されることが多いようです。
手放すことでセンチメンタルな気持ちになる事はありますが、使わないのならばその後の煩わしさからは解放されます。そして、そこで得たお金は相続人がルールに基づいて案分して、受け取ることができます。
3.賃貸物件として貸す
最近では、古家をリフォームして、古さに味を持たせるような使い方も増えています。また、市町村などが空き家の賃貸促進(jìn)を促すために、貸し手と借り手を結(jié)びつけるような活動を行っています。
4.実家を取り壊して土地を他の事に活用する
使わなくなった実家を壊すと費(fèi)用は掛かりますが、更地にすれば、他の利用方法を検討することもできます。これは、最近増えている方法です。どのような種類の土地活用が良いかは、所有されている建物の立地や形狀にもよりますが、大和ハウス工業(yè)のWebサイト「土地活用総研」で紹介しているコラム「土地活用にはどんな種類があるのか?」を參考にしてください。
実家問題をどうするかとは、上記の4つの選択肢をどう選ぶかです。
これはケースバイケースなので、何が正しいのかを斷言することはできませんが、両親が健康的でポジティブな気持ちの時に話し合いを持った方が良いでしょう。両親との別れの直後の後片付け、遺産相続の議論、こうしたネガティブなムードの中で実家の問題をどうするかを話し合っても、上手くいかないことが多いでしょう。気持ちの重たいことも多々あります。
あらかじめ両親と相続人が話し合いを持つことができれば、良い解決策が生まれるのではないでしょうか。