気候変動(dòng)による天災(zāi)に備える頻発する停電に強(qiáng)い住宅とは？

Profile

芝浦工業(yè)大學(xué)建築學(xué)部建築學(xué)科教授

秋元 孝之先生

早稲田大學(xué)大學(xué)院理工學(xué)研究科建設(shè)工學(xué)専攻修了。カリフォルニア大學(xué)バークレー校環(huán)境計(jì)畫(huà)研究所に留學(xué)。博士（工學(xué)）、一級(jí)建築士。専門(mén)分野は建築設(shè)備、特に空気調(diào)和設(shè)備および熱環(huán)境?空気環(huán)境。

大和ハウス工業(yè)株式會(huì)社
本社 住宅商品開(kāi)発部 住宅商品戦略グループ 主任
一級(jí)建築士

福田 映子

住宅商品開(kāi)発部に所屬。2年間の國(guó)土交通省への出向を機(jī)に、災(zāi)害による被害の多さを體感。停電対策の必要性を感じ、「電気を自給自足する家」を企畫(huà)。他、Lifegenic（販売終了）やテレワークスタイル提案など、時(shí)勢(shì)に応じた企畫(huà)を行っている。

Smart Made Housing.

自然災(zāi)害増加と地球溫暖化との関係とは？

福田：近年、「數(shù)十年に一度」クラスの大雨や臺(tái)風(fēng)が甚大な被害をもたらしています。こうした自然災(zāi)害の増加は地球溫暖化との関係が指摘されますが、そのメカニズムを教えていただけますか？

秋元先生：地球溫暖化のおもな原因は二酸化炭素（CO₂）を始めとした溫室効果ガスと言われています。この溫室効果ガスは太陽(yáng)からの熱を吸収して地表を溫め、地表からは熱を放射して地球の大気を適度な溫度に保っていますが、人間の産業(yè)活動(dòng)でCO₂排出量が増えると、溫室効果ガスの濃度が高くなって地球の溫度が上昇します。地球溫暖化が進(jìn)むと海面の上昇や異常気象の多発、生態(tài)系の破壊などさまざまな問(wèn)題が起こると考えられています。

福田：近年は夏場(chǎng)の外気溫の上昇を特に実感します。1997年の京都議定書(shū)や2015年のパリ協(xié)定で世界的に溫室効果ガスの排出削減目標(biāo)が國(guó)ごとに決められましたが、CO₂排出量削減はうまく進(jìn)んでいるのでしょうか？

秋元先生：進(jìn)んでいないのが現(xiàn)狀です。それどころか、大気中のCO₂濃度はかつてないスピードで高まっています。設(shè)計(jì)においても実感するところで、室內(nèi)の空気質(zhì)を適切な狀態(tài)にするための外気取り入れ量は外気のCO₂濃度を元に計(jì)算しますが、以前は300ppmだったのが、今は400ppmとして設(shè)計(jì)します。CO₂濃度の上昇にともない、必要換気量も増えたということですね。

CO₂排出量は家庭部門(mén)で増えている？

秋元先生：さらに、CO₂を排出する最終エネルギー消費(fèi)量を1973年と2017年で比較すると、日本全體で1.2倍、家庭部門(mén)では2.0倍に増えています^※。省エネタイプの家電や住宅設(shè)備は普及しているものの、冷蔵庫(kù)やテレビといった家電の大型化、インターネット機(jī)器やスマートフォン、溫水洗浄便座などの登場(chǎng)、エアコンの臺(tái)數(shù)増加、少人數(shù)世帯の増加などで、エネルギー消費(fèi)量が増えていると考えられます。

※資源エネルギー庁HPより

福田：このままでは地球溫暖化が加速してしまいますね。住宅の省エネ化とともに、頻発する自然災(zāi)害に備えた対策も必要だと実感します。

非常時(shí)に住宅のインフラはどうなる？

福田：2019年の臺(tái)風(fēng)15號(hào)による千葉県で起きた大規(guī)模停電は記憶に新しいです。臺(tái)風(fēng)や大雨で電気が寸斷されやすいのはなぜでしょうか？

秋元先生：千葉県の被害は、強(qiáng)風(fēng)によって電柱が倒れ電線が遮斷されたのが主な要因です。記録的な大雨が降れば、電気設(shè)備が浸水して停電が起きることも考えられるでしょう。殘念ながら日本は、電柱や電線を地中に埋める無(wú)電柱化が全國(guó)平均で15％（東京23區(qū)で8％）と先進(jìn)國(guó)の中で立ち遅れています。一方で、ロンドン、パリといったヨーロッパ主要都市や、香港、シンガポールなどのアジア主要都市では無(wú)電柱化が完了しています^※。景観面はもちろん、災(zāi)害時(shí)の安全のためにも無(wú)電柱化を進(jìn)めることが急務(wù)です。

※國(guó)土交通省HPより

福田：災(zāi)害時(shí)の二次災(zāi)害であるライフライン被害のうち、停電は約90％の確率で発生しており^（※1）、大災(zāi)害時(shí)には完全復(fù)舊までに8日間かかる場(chǎng)合もあります^（※2）。災(zāi)害に備えて自宅で電気を確保したいというご要望は弊社のお客さまの中でも増えていますね。

• ※1內(nèi)閣府（防災(zāi)擔(dān)當(dāng)）災(zāi)害情報(bào)「熊本地震（2016年）以降」より作成
• ※2內(nèi)閣府（防災(zāi)擔(dān)當(dāng)）災(zāi)害情報(bào)及び各電力會(huì)社報(bào)告資料より集計(jì)

停電時(shí)にも使えるエネルギー供給源にはどんな種類(lèi)がある？

福田：それでは災(zāi)害時(shí)に自宅でエネルギー源を確保しておきたい場(chǎng)合、どのような方法があるのでしょうか。

秋元先生：電気を創(chuàng)る「太陽(yáng)光発電」と「燃料電池（エネファーム）」、電気を蓄える「蓄電池」の3つが挙げられます。それぞれの特徴を整理してみましょう。

「太陽(yáng)光発電」は枯渇しない自然エネルギーを利用できるのが強(qiáng)みです。ただし、名前の通り太陽(yáng)光を利用しているため、臺(tái)風(fēng)や豪雨などの悪天時(shí)にはあまり使えず、夜間は発電できません。建物が隣接する都市部などでは條件によって適さない場(chǎng)合もあります。

「燃料電池」はガスから取り出した水素と空気中の酸素を化學(xué)反応させることで電気を創(chuàng)る発電設(shè)備で、災(zāi)害時(shí)でもガスと水が供給されていれば電気が創(chuàng)れます。水の電気分解と逆の仕組みですね。発電時(shí)に発生する熱を給湯に利用することもできます。

福田：災(zāi)害時(shí)のガスの供給支障はわずか2％^※というデータもあります。電気よりはガスの方が、ライフラインが生き殘っている可能性が高いので、燃料電池は災(zāi)害時(shí)の有力な選択肢になりますね。

※內(nèi)閣府（防災(zāi)擔(dān)當(dāng)）災(zāi)害情報(bào)の「熊本地震（平成28年）」以降より集計(jì)

秋元先生：そう思います。「蓄電池」は創(chuàng)り出した電気を蓄えられる設(shè)備です。太陽(yáng)光発電と組み合わせて効率良く電気を利用することで環(huán)境に配慮したり、時(shí)間帯別料金體系で電気料金の安い時(shí)間帯に蓄えれば経済的メリットも期待できます。また、停電時(shí)も蓄電池に蓄えておいた電気が使えます。

このように、それぞれに優(yōu)れた長(zhǎng)所があるので、3つを連攜させればそれぞれの短所を補(bǔ)い合うことができます。災(zāi)害時(shí)のレジリエンス性が高く、経済的メリットも期待できる優(yōu)れたシステムと言えます。

停電時(shí)にいつも通り生活するにはどれくらいの電力が必要？

福田：ダイワハウスでも太陽(yáng)光発電?燃料電池（エネファーム）?蓄電池を組み合わせた「全天候型3電池連攜システム」をご提供しています（上図）。
普段は太陽(yáng)光発電とエネファームで創(chuàng)った電気を蓄電池にためながら賢く使い、臺(tái)風(fēng)や大雨などで停電が起きたときには、3つが連攜して効率よく電気を蓄えながら供給することで、約10日分の電力と冷暖房?給湯を確保^※して普段に近い生活ができます。

※水道?ガスが使える場(chǎng)合。一部対応できない地域があります。

秋元先生：“普段に近い生活”とは、具體的にどの程度電気が使えるイメージですか？

【安心がつづく！】停電時(shí)における1日の家電製品の使い方

※停電時(shí)に放電する特定回路（2000Wまで）を事前に決めます。

停電発生時(shí)、蓄電池殘量30%であっても蓄電池とエネファーム、太陽(yáng)光発電を組み合わせることで停電時(shí)でも普段に近い生活が可能です。

※水道?ガスが使える場(chǎng)合。

福田：停電時(shí)に必要とされる電力量を割り出すために、実際に停電を経験した方にヒアリングをしました。災(zāi)害時(shí)にはテレビやスマートフォンで情報(bào)を得たいという聲が多く、加えて冷蔵庫(kù)や照明も使うことをベースとして、燃料電池エネファームの専門(mén)家と一緒に家庭で使う電気の災(zāi)害対策を強(qiáng)化してきました。ご要望の多かった炊飯器、電子レンジも使えるようすることで、普段に近い生活が送れるようにしています。

住宅のエネルギーシステムを設(shè)置する上で配慮すべき點(diǎn)

秋元先生：ところで、これまで述べてきたエネルギーシステムを非常時(shí)に問(wèn)題なく稼働させるには、臺(tái)風(fēng)や大雨の被害を受けないように、施工方法や設(shè)置場(chǎng)所をよく考えることも重要ですね。

福田：浸水が想定される地域では、燃料電池や蓄電池の基礎(chǔ)を従來(lái)よりも高く設(shè)定することで、水沒(méi)による機(jī)器の故障を防止する対策をとっています。また、もしもの床上浸水でも生活を維持できるよう、蓄電池を2階のウォークインクローゼット內(nèi)などに設(shè)置して、2階をベースとした生活が維持できるよう、住宅設(shè)計(jì)に組み込むこともできます。

秋元先生：大切なことです。あとはもっと価格が下がると導(dǎo)入しやすいですね。ダイワハウスさんのような住宅メーカーが標(biāo)準(zhǔn)化していくことによって大量生産され、コストが下がることを期待したいです。

福田：多くの方に安心?安全な暮らしをご提供できるようにがんばります。「全天候型3電池連攜システム」を備えた家が増えれば、CO₂排出量の削減につながり、地球溫暖化のスピードを緩めることができますね。

秋元先生：はい。大きく寄與できることは間違いありません。期待しています。

まとめ

停電が起きても住まいのエネルギーを確保できるシステムはいくつかあり、それらを上手に組み合わせることで、もしものときも電気がずっと使える安心が得られます。これから家を建てる方は、ぜひ參考になさってください。