起業(yè)家、ビジネスパーソン、アスリート、蕓術(shù)家、學(xué)者など、
さまざまな分野の成功者に共通する力として注目されている、
やり抜く力=「GRIT」。
才能やIQ、學(xué)歴などに関係なく、このやり抜く力こそが、
人生で成功を収める最も大切な要素ともいわれています。
では、どんな子育てをすればGRITが伸びるのでしょうか。
実は普段の暮らしのちょっとした心がけで、
GRITを育むことができるようです。
子どもへの接し方や、住まいでの過(guò)ごし方について、
コラムニストの河崎環(huán)さんに聞きました。
やり抜く力、GRITとは?
GRITは2010年代にアメリカの教育?心理學(xué)の専門(mén)家から提唱された理論で、社會(huì)的に成功している人が共通して持っている心理的特性のことです。GRITの4文字それぞれに、Guts:困難に立ち向かう、Resilience:失敗しても諦めずに続ける、Initiative:自分で目標(biāo)を立てて取り組む、Tenacity:最後までやり遂げる、という意味があります。

GRIT型の成功者としてイメージしやすいのが、プロスポーツ選手たちです。「最後に成功すれば挫折は過(guò)程に変わる、だから成功するまで諦めない」「僕は天才ではありません、なぜかというと、自分がどうしてヒットを打てるかを説明できるからです」。などの有名な言葉からも、壁に直面したときに諦めず、どうしたら乗り越えられるかを自分で考えて、練習(xí)を続けたことがうかがえます。
日本人の多くは、集団で協(xié)力しながら忍耐強(qiáng)く継続する力に優(yōu)れているといわれます。一方で、自分で目標(biāo)を決めること、目標(biāo)の実現(xiàn)のためにどう行動(dòng)するかを考えることなどに課題があるともいわれます。ですので、この弱い部分を意識(shí)的に伸ばしていく必要があるかもしれません。
家庭でのコミュニケーションが重要
自分で目標(biāo)を決め、何をすべきか考えて行動(dòng)できる人は、未知のものや、未経験の領(lǐng)域を恐れません。將來(lái)そうなるためには、子どもの頃から「努力すればできるはずだ」「自分は大丈夫だ」という自信を育むことが大切です。その自信を持たせる重要なカギになるのが、親子のコミュニケーションです。
結(jié)果ではなく行動(dòng)を褒める
一般的に、子どもの教育は褒めることが大切といわれますが、どうしても「テストでよい點(diǎn)數(shù)が取れた」「きれいにお皿を洗えた」といった結(jié)果に目が向きがちかもしれません。そのため、テストの點(diǎn)數(shù)が前回よりも下がったら「今回はどうしたの?」、洗ったお皿に汚れが殘っていたら「しっかり洗って」と、結(jié)果に対して評(píng)価をしてしまいがちです。
しかし、結(jié)果だけを評(píng)価され続けると、よい結(jié)果を出せると分かっているものに対しては頑張るけれども、やったことがないもの、確実なやり方が分からず失敗するリスクがあることへの挑戦は、消極的になってしまうでしょう。どんな結(jié)果でも、「テストの勉強(qiáng)をした」「お皿を洗った」という行動(dòng)をまずは褒めてあげましょう。

GRITは普段の生活の中で身につけられる
普段の生活の、身の回りの整理整頓や家事の手伝いなどにも、子どもが目標(biāo)設(shè)定をしたり、行動(dòng)を計(jì)畫(huà)したりする能力を育む機(jī)會(huì)がたくさん含まれています。家の中ならその子自身のペースで取り組めますし、多少、失敗があっても、ほかの人に迷惑をかけることもありません。
家庭內(nèi)で「できた!」という成功體験を積み重ねることで、自分で考え行動(dòng)する力が身についていきます。子どもに対して指示をせず、「〇〇してくれたら嬉しい」などの言い方で、自主的な行動(dòng)を促しましょう。なるべく早い時(shí)期から、料理の手伝いや、洗濯物の片付けなど、事故やケガの心配がない範(fàn)囲で、何でも體験させるのがおすすめです。

壁や仕切りが少ない住まいがGRITを高める
このような子育てを?qū)g踐しやすいのが、親子が互いの様子を把握できるオープンな間取りです。なるべく壁や仕切りが少ない、シームレスな住まいが理想的といえます。家族それぞれが互いの様子を見(jiàn)られるので、子どもが何かに取り組むプロセスに気づきやすくなりますし、褒めるコミュニケーションを取りやすくなります。
近年、LDK空間に學(xué)習(xí)コーナーを設(shè)け、子どもを見(jiàn)守りやすい対面式のオープンなキッチンを採(cǎi)用する住まいが増えています。子どもが勉強(qiáng)をさぼらないように監(jiān)視したり指示したりするのではなく、ぜひ子どもが好きなこと、楽しんでいる內(nèi)容について、會(huì)話の機(jī)會(huì)を増やすのに活用してください。

後回しにしがちな勉強(qiáng)は、なるべく自然に取り組めるよう、ハードルが低くなる環(huán)境を用意してあげましょう。小學(xué)校の時(shí)期までは、獨(dú)立した勉強(qiáng)部屋ではなく、LDKの一角に設(shè)けた學(xué)習(xí)コーナーに參考書(shū)や辭書(shū)のほか、趣味の本やマンガなども含めて並べておきます。遊びから勉強(qiáng)へ、自分の意志で切り替えがしやすいように工夫しておくとよいでしょう。
逆に、子ども専用のスペースをつくったほうがよいのは収納です。たとえば、子どもに「ここに服を入れてね」と伝えたら、管理の仕方は子どもに任せましょう。自分で収納の使い方を決めるとなると、服はどのように畳むか、どう分類(lèi)すれば出し入れをしやすいか、おもちゃはどうやって管理するかなど、考えるべきことがたくさんあるからです。
やるべきことに気づける、家事シェアがしやすい住まい
家事の手伝いは、親が指示して子どもがその通りに作業(yè)するのではなく、子どもの成長(zhǎng)に伴い、方法や手順は自由に任せて権限移譲をしていくのが理想的です。親としては、忙しい中でさらに手間を増やしたくないですから、効率のよいやり方を教えて早く正確に終わらせたいと思うかもしれません。
しかし、実際には家事のやり方や仕上がりは細(xì)部まで徹底しなくても大丈夫なものが多いはずです。「洗濯物が乾く」「お皿がきれいになる」といったゴールを設(shè)けたら、そのために何をどのようにするかは子どもに任せましょう。

家事を手伝うこと自體が、子どものGRITを育むのですが、手伝ってもらうことで親として気持ちや時(shí)間にゆとりが生まれ、子どもの行動(dòng)を褒める場(chǎng)面が増えると、さらによい循環(huán)も生まれます。家族にとってよいことが多いので、家事をシェアしやすい家づくりがおすすめです。
そこで、注目したいのがダイワハウスの提案する「家事シェアハウス」です。自分のことは自分で家族全員が家事に參加できる ように住まいのカタチに工夫がされています。子どもを含めた家族全員が自主的に行動(dòng)できる、収納や家事動(dòng)線に特長(zhǎng)があります。
キッチンや洗面室などの収納は、しまっている食材や日用品のストックのほか、洗濯物なども仕分けられて、一目で分かる狀態(tài)にするのがポイント。また、家族への伝言を共有する「情報(bào)シェアボード」とあわせて活用することで、足りないものに気づいて買(mǎi)い物に行く、洗濯物が溜まっているので洗濯をするなど、各自にさまざまな行動(dòng)を自然と促します。

子どもに任せたい整理整頓についても、上著や靴、カバンなど毎日使うものを収める「自分専用カタヅケロッカー」や、おもちゃなどしまう「自分専用ボックス」など、子ども自身が使い方を考える?yún)Ъ{の設(shè)計(jì)とすることで、自主的な行動(dòng)のきっかけを與えるようになっています。

子どもが日々経験する、小さな失敗と成功の積み重ねから、成長(zhǎng)していく様子をあたたかく見(jiàn)守ることで、子どもも親も、人間として成長(zhǎng)していく。そうすることで、家族が一緒に過(guò)ごす時(shí)間をもっと有意義なものにできるのではないでしょうか。

まとめ
今回の記事では、GRITを育むために、家で過(guò)ごす時(shí)間、普段の生活が大切であるということをお伝えしてきました。住まいのカタチによって、親子のコミュニケーションの中身や、子どもの気づき?行動(dòng)は大きく変わると考えられます。子どもの教育に関して考えるとき、學(xué)校や習(xí)い事、塾などのほかに、住まいの在り方についてもぜひ検討してみましょう。
Profile

コラムニスト
河崎 環(huán)さん
1973年京都府生まれ、神奈川県育ち。家族の転勤により桜蔭學(xué)園中高から大阪府立高へ転校。慶應(yīng)義塾大學(xué)総合政策學(xué)部卒。歐州2カ國(guó)(スイス、英國(guó)ロンドン)での生活を経て帰國(guó)後、Webメディア、新聞雑誌、テレビ?ラジオなどで執(zhí)筆?出演多數(shù)。子どもは社會(huì)人の長(zhǎng)女、高校生の長(zhǎng)男。著書(shū)に『女子の生き様は顔に出る』、『オタク中年女子のすすめ~#40女よ大志を抱け』(いずれもプレジデント社)。