厚生労働省の調査で、介護施設で働く介護職員の平均給與が、2016年9月時點で前年より9,530円増えたことが分かった。調査によると、常勤職員の給與は賞與などを含め平均月28萬9,780円。職員の平均給與は勤続年數にかかわらず上昇し、勤続1年が最多の月2萬5,310円増。同10年以上が最も少ない月7,380円増だった。給與の引き上げ方法(複數回答)では、定期昇給(69.7%)、手當の引き上げや新設(29.9%)が多かった。調査は、全國の特別養護老人ホームなど1萬577施設?事業所を対象に実施した。
介護人材の確保が課題となる中、同省は「施設の経営努力で処遇改善は著実に進んでいる」と分析している。2015年度の介護報酬改定では、介護職員1人につき月平均1萬2,000円相當の収入が増える「処遇改善加算」を導入。調査結果について同省は加算の効果が表れたとみている。政府は4月から、「ニッポン1億総活躍プラン」に基づき、介護職員の給與をさらに同1萬円相當増やす。
同省は、障がい福祉サービス施設で働く職員の平均給與も公表。1萬1,787施設?事業所を対象に調査し、16年9月時點で平均月29萬7,069円と、前年より1萬3,807円増えた。