きっかけは子どもの「やりたい」気持ちの尊重。
子どもの自立心育成や教育にも期待
働くお母さん(ワーママ)を対象に「子どもの家事參加」に関する意識と実態について、インターネット調査(子どもの家事參加?非參加家庭各250人、合計500人)および訪問調査を実施いたしました。
アンケート調査の結果、67.0%のワーママが子育てにストレスを感じていますが、子どもと家事を一緒にするワーママは、子どもと一緒に家事をしないワーママよりも15%も育児ストレスが軽減されているという結果になりました。子どもと家事を一緒にするきっかけは「子どもが『やりたい』といった」(50.8%)が最も多く、訪問調査した家庭の子ども達からも「ママと一緒にやると楽しい」という聲がありました。
また、子どもの家事參加について、97.8%が賛成している一方で、「(家事は)自分でやった方が早い」、「子どもに(家事を)やらせると自分の負擔が大きい」という聲が多く、訪問調査した家庭でも、「子どもに家事をやってもらうのは時間がかかる」という聲が共通していました。

子どもの家事參加の実態編
アンケート調査結果:1 子どもの家事參加の実態
子どもが家事を手伝ってくれる家庭の母親のストレスは15%低い
20代~40代のワーママに、子育てのストレスを聞くと、全體の67.0%が「ストレスを感じる」と答えています。子育てとストレスは切り離せないようです。今回の調査は、子どもと一緒に家事をする人(參加250人)と一緒に家事はしない人(非參加250人)を対象にしていますが、家事非參加のワーママの子育てストレスは74.4%と、家事參加家庭に比べ15%も高くなっています[図1]。
図1 子育てストレス

子どもと一緒にする家事は、「食後の食器を洗い場に運ぶ」、「料理?食事を食卓に並べる」(同率56.0%)、「洗濯物をたたむ」(49.2%)、「子どもの部屋の整理整頓」(48.4%)、「料理を作る」(47.2%)、「食品?日用品の買い物」(43.6%)などが多くなっています[図2]。
図2 子どもと一緒にする家事 TOP10

アンケート調査結果:2 子どもに家事をさせる理由?させない理由
子どもと家事を一緒にするきっかけは「子どもが『やりたい』といった」から
しない理由は「自分でやった方が早い」から
子どもと一緒に家事をするきっかけは、「子どもが『やりたい』といった」(50.8%)がトップで、次いで「子どもの自立心を育てるためにお手伝いさせる必要性を感じた」、「子どもの教育や成長のためにお手伝いさせる必要性を感じた」(同率41.2%)となり、家事は子どもの自立心や教育?成長と密接に関わっていると感じているワーママが多い結果となりました[図3]。
図3 子どもと一緒に家事をするきっかけ

一方、子どもと家事を一緒にしないワーママに理由を聞いたところ、「自分でやった方が早い」(56.0%)が最も多く、「子どもにやらせると自分の負擔が増える」(33.6%)、「自分でやった方がきれい」(28.8%)、「子どもがやるとイライラする」(26.0%)などがあげられました[図4]。
図4 子どもと一緒に家事をしない理由

アンケート調査結果:3 子どもの家事參加と「名もなき家事」の関わり
子どもと一緒に家事をする?しないに関わらず、子どもの家事參加には大賛成のワーママたち
子どもの家事參加は、ワーママの悩みのタネの「名もなき家事」の解決策としても有効
子どもと一緒に家事をする?しないは、各家庭によりそれぞれの事情があるようですが、子どもと一緒に家事をすることについては、実踐しているワーママ(99.6%)はもとより、子どもと一緒に家事をしていないワーママも96.0%が賛成しており、合計で97.8%のワーママが子どもの家事參加を「賛成」と考えています[図5]。
図5 子どもと一緒に家事をすることに賛成

子どもと一緒に家事をするワーママは、一緒に家事をすることが子どもの教育や自立心に役立つと考えていますが、「家族間で大切にしたいこと」について聞くと、「きちんとあいさつ」、「子どもとのスキンシップ」など、全ての項目において、一緒に家事をするワーママのポイントが高い結果となりました[図6]。
図6 家族間で大事にしたいこと

「名もなき家事」の解決策は子どもの家事參加にあり?
當社が2017年5月に発表した「共働き夫婦の家事に関する意識調査」では、「名もなき家事」の存在が明らかになりました。今回、この「名もなき家事」について、アンケート調査対象のワーママ500人に「名もなき家事の解決方法」について聞くと、「子どもに家事に參加してもらう」(40.6%)という意見が最も多く、子どもが家事に參加している家庭では47.2%と約半數が子どもの家事參加が「名もなき家事」の解消につながると捉えています。
「家事を効率よくできる家?部屋づくりをする」(32.4%)、「配偶者にもっと家事に參加してもらう」(32.0%)、「家事は分擔ではなく家族とシェアする意識で家事を取り組む」(30.6%)などの意見が、「名もなき家事」対策として上位にランクインしました。
子どもと一緒に家事をするワーママからは、「家事は分擔ではなく、家族とシェアする意識で家事を取り組む」、「家族同士で家事のより良い方法を伝え合ったり、感謝を言葉にする」などの意見が多くあげられました。
子どもと一緒に家事をしないワーママからは、「配偶者にもっと家事に參加してもらう」、「家事について配偶者や家族とよく話す」という項目が多くあげられました[図7]。
図7 「名もなき家事」対策方法

調査概要
■アンケート調査
調査名:「20代~40代のワーママ500人に聞く、子どもの家事參加実態調査」
実査時期: 2017年10月23日(月)~2017年10月30日(月)
調査方法: インターネット調査
調査対象: 全國/20代~40代の子どもがいる共働き家庭の女性
夫と子どもと同居し、年齢が4歳~小學6年生の長子を持つワーキングマザー(=ワーママ)
回答者數: 500人(20代100人、30代200人、40代200人/子どもが家事に參加する?しない各250人)
■訪問調査
調査時期: 2017年10月28日(土)、29日(日)の2日間
調査対象: 関東在住のワーママの6家庭。30代~40代の共働き家庭の女性(1歳~9歳の子どもを持つ)
「名もなき家事」の解決策は子どもの家事參加にあり?