犬や貓を多頭飼いしている
おうちの日常とは？多頭飼いにおけるペット同士の関係性や、
住環(huán)境でのお悩みに関するアンケート

Profile

犬を?qū)嬍窑巳毪欷埔痪wに寢るのはOK？

Q. ＜犬多頭飼い＞ 家のどこで飼っていますか？（複數(shù)選択可）

まずは家のどこで飼育しているのかを?qū)い亭蓼筏俊＃既囝^飼い＞の回答を見(jiàn)ると、63%のご家庭では「いつも一緒にいられるから」「家族の目が屆くから」との理由で、「LDK」を主な飼育場(chǎng)所にしていました。また、飼育場(chǎng)所が一箇所だけとは限らないため、選択肢を複數(shù)選択可にして尋ねたところ、23%のご家庭では寢室へも入れているようです。

茂木先生：「おそらく小型犬を飼われている方が、一緒に寢たいと思われて寢室に連れ込むのではと思います。いくつかの犬のしつけの本では、“人間と一緒に寢ると、犬は自分のことを人間よりも上位であると勘違いするので、一緒に寢ないようにしましょう”といった考え方があり、「本當(dāng)は良くないのでは？」と思われている飼い主さんも少なくありません。

しかししつけの面から考えると、犬の自立心を養(yǎng)うために晝間は飼い主さんと別れて過(guò)ごせるようになった方が良く、その場(chǎng)合せめて夜寢る時(shí)ぐらいは寢室で一緒に過(guò)ごすのもいいのでは？と私は考えます。ただし人間のベッドで一緒に寢るというよりは、足元のクレートや犬専用のベッドで寢かせる方が良いでしょう。

ガウーッと威嚇したりワンワンほえるなど自己主張性の攻撃行動(dòng)をとる犬や、飼い主さんが抱っこすると急にかみ付いてきたりするわがままな犬の場(chǎng)合、飼い主さんと一緒に眠りたくてベッドにやってきたのに、飼い主さんの寢返りに驚いて噛んでしまう……といった事故が起きることもあります。飼い主さんはそれが怖くて眠れなくなり……挙げ句、犬と暮らすことに疲れてしまうことも。そのような悲劇が起きないように、犬を人間のベッドに上げないようにしておくことが大事です」

Q. ＜貓多頭飼い＞ 家のどこで飼育していますか？（複數(shù)選択可）

＜貓多頭飼い＞の回答を見(jiàn)ると、貓の飼育場(chǎng)所は屋內(nèi)全般で、コメント內(nèi)容から察するに、一部の部屋を除き、自由に行き來(lái)できるようにしているご家庭も多くありました。

茂木先生：「貓の場(chǎng)合、一度でも入った空間はもう自分の縄張りだと認(rèn)識(shí)してしまいます。その後入れなくなっていたら、“なんで入れないんだ！”と怒ったりすることも……。貓にせがまれて全部の部屋をOKにしている飼い主さんも多いと思います。

ただ、動(dòng)物行動(dòng)學(xué)的観點(diǎn)から見(jiàn)ると、貓は突然興奮して攻撃的になる時(shí)がある。その興奮がなかなか収まらない場(chǎng)合、飼い主さんが逃げ込む場(chǎng)所がないと危険です。飼い主さんの安全地帯として、家のどこか一箇所は貓が入れない部屋を確保しておきましょう」

ペット同士のトラブルは貓の方が多め？

Q. ＜犬多頭飼い＞ 一緒に世話をする上で苦労する點(diǎn)はありますか？（複數(shù)選択可）

複數(shù)のペットを一緒に世話をする上で苦労する點(diǎn)はありますか？と尋ねたところ、「ケンカorいじめがある」「エサの橫取りがある」「場(chǎng)所の取り合いがある」「飼い主の取り合いになる」といった多頭飼い特有のトラブルを抱えたご家庭は44%となっており、後述の貓の場(chǎng)合と比べると、ペット同士のトラブルは多くない印象です。

茂木先生：「犬は群れで生活する生き物なので、貓よりもコミュニケーション能力に優(yōu)れています。生きていく上で、どの犬が強(qiáng)くて自分はどの位置付けなのか？をどこかの段階で決めていく。遊びの途中や生活を通していったん序列が決まると、よほどのことがない限り、弱い犬は強(qiáng)い犬に譲るので小競(jìng)り合いは少なくなります」

Q. ＜貓多頭飼い＞ 一緒に世話をする上で苦労する點(diǎn)はありますか？（複數(shù)選択可）

＜貓多頭飼い＞では、犬よりも多頭飼い特有のトラブルが多く、「ケンカorいじめ」「エサの取り合い」「場(chǎng)所の取り合い」など、貓同士の小競(jìng)り合いが多めのよう。これらのトラブルを予防するすべはあるのでしょうか？

茂木先生：「貓の場(chǎng)合は野良貓のコミュニティなどで群れる時(shí)もありますが、犬ほど統(tǒng)制のとれた生態(tài)は持っていません。自分の縄張りを大事にして、その中でフードや水、トイレ、気持ちのいい場(chǎng)所など、自分にとって大切な食料や場(chǎng)所等を守ろうとします。それを犯してくる他の貓に対しては、いちいち対応してしまう。これは貓の習(xí)性、本能的なものです。犬のように序列が決まってルールが守られているわけではなく、その度に衝突しているという現(xiàn)狀があります。

予防するとしたら、食料や場(chǎng)所等を潤(rùn)沢に用意してあげる必要があります。キャットタワーの一番上や日當(dāng)たりのいい場(chǎng)所、トイレ……こういった場(chǎng)所が大體奪い合いになりがちなので、爭(zhēng)いにならないよう貓ごとに用意を。

爭(zhēng)いに負(fù)けてばかりの貓だと、それが原因で不適切な場(chǎng)所で排せつするようになったり、攻撃的になったり、自分の體を傷つける自傷行為をする貓も……。その場(chǎng)合は空間を分けて飼育したり、その貓だけが利用できるベッドなどの安全地帯を用意してあげる必要があります。

犬はトレーニングや飼い主さんとの関わりの中で犬同士の関係性を改善させることができますが、貓はどちらかというと習(xí)性や生態(tài)、本能に従って生活している動(dòng)物なので、環(huán)境を整えてあげることが大事です」

多頭飼いの場(chǎng)合、専用スペースは必要？

Q. ＜犬多頭飼い＞ ペットそれぞれに専用スペースをつくっていますか？

Q. ＜貓多頭飼い＞ ペットそれぞれに専用スペースをつくっていますか？

愛(ài)犬や愛(ài)貓に、それぞれ専用スペースをつくっていますか？あるとしたらどのような空間ですか？と尋ねると、＜犬多頭飼い＞で専用スペースを用意しているご家庭は57%。＜貓多頭飼い＞で専用スペースを用意しているご家庭は36%と、4割にも満たない結(jié)果に。ペットの専用スペースはなくても大丈夫なのでしょうか？

茂木先生：「犬も貓も専用スペースは重要です。自分だけが使える場(chǎng)所があれば、ペットの日常的な安心感を高めてくれるでしょう。無(wú)駄ぼえの多い犬、自傷行為の出やすい貓。これらは自分専用スペースがなくてストレスをため込んでしまった結(jié)果であることも多く、専用スペースを設(shè)けると治っていった事例を何度も経験しています」

理想の犬専用スペース

「スペースとしては犬1頭だけが入れるクレートやキャリーケース程度の、小さい個(gè)室のような空間が最適です。犬はもともと狹い場(chǎng)所を好む習(xí)性がありますが、子犬の時(shí)期に狹い場(chǎng)所を與えられないと閉じ込められることに警戒するようになってしまうことがあります。ここで犬が安心感を得られるようにするには、最近メディアでも紹介されているハウストレーニングが有効でしょう。狹い空間の中でも怖がらずリラックスできる訓(xùn)練をしておけば、そこは犬にとって「一番安心できるプライベートルーム」になりますし、飼い主さんにとってもそのまま移動(dòng)ケースとして利用できたり、來(lái)客時(shí)にもすぐに入ってもらえるなどのメリットがあります。

また留守の時(shí)間にLDKへ自由に出入りさせると、あさり食べによるゴミの誤食が心配です。1～1.5m四方のついたてのような留守番専用のサークルとその中にクレートやハウス、キャリーなど屋根のついた個(gè)室を用意して、飼い主さんが不在の時(shí)はそこで過(guò)ごせるようにしましょう。大好きなおやつやおもちゃを入れてあげると苦手意識(shí)が変えられます」

理想の貓専用スペース

「貓は普段から慣れてないとケージ飼いするのは難しく、専用スペースといっても何を用意すべきなのか悩む飼い主さんも多いかもしれません。しかし貓専用のスペースを用意する必要はあります。今回のアンケート回答者は専用スペースを用意してないが故に、前述の通り6割もの貓に小競(jìng)り合いが生じているとも考えられます。

空間としては自分だけが入れる貓ドームや、キャットタワーの一番上なども好きですね。貓は立體的に移動(dòng)することを欲求不満の解消にできるので、縦に移動(dòng)できる貓用の家具や高い位置まで上り下りできるスロープや段差みたいなものをつくってあげると良いです。必ずしも囲われたところでなくても良いので、高くて人間の手が屆かないところなど、貓だけが落ち著けるスペースを用意してあげましょう。

いたずら/そそうを防ぐには？

Q. ＜犬多頭飼い＞ 飼っているペットはいたずら/そそうをしたことがありますか？

飼っているペットがどのようないたずら/そそうをしたことがあるかを?qū)い亭毪取ⅲ既囝^飼い＞では全體の8割以上がなんらかのいたずら/そそうをしています。特に「不適切な場(chǎng)所での排せつ」が抜きんでており、なんと53%もの犬が排せつでの失敗をしているようです。

茂木先生：「不適切な排せつはそもそもトイレトレーニングがうまくいってないということが考えられます。子犬の時(shí)期にきちんとできるようになっておかないと、成犬になってからではなかなか治りません。犬が勝手にトイレと認(rèn)識(shí)した場(chǎng)所で、ずっと排せつし続けてしまいます。

多頭飼育の場(chǎng)合は「尿マーキング」の可能性もあります。自分のニオイをつけることによって、ちょっとした不満やストレスを解消しようとする行為で、犬同士の関係性が悪い時(shí)に表面化します。ちゃんとトイレでもできるけど、イラッとした時(shí)にしてしまう……そんなクセがついてしまいます。

対処法としては、よく排せつしてしまう場(chǎng)所でフードやおやつをあげることで「そこはあなたにとって排せつする場(chǎng)所じゃなく大切な場(chǎng)所なんですよ」と教えていくやり方。もしくはそこをトイレと思っているなら、もう割り切ってそこをトイレにしてしまうかです。他の動(dòng)物との関係性の悪さが原因の場(chǎng)合は、それを解消することも必要です。

最近はトイレシーツで排せつできる犬も多くなってきましたが、そこにはまた別の問(wèn)題が。犬は足裏の感覚に敏感なので、トイレシーツに似た感觸のものを踏んでしまうと、生理的にもよおしてしまうことがあります。例えばキッチンマットやラグマットなどのふわふわしたものを、トイレシーツと勘違いして排せつする犬が結(jié)構(gòu)いるのです。

一度してしまうと洗っても根強(qiáng)く尿のニオイが殘るので、「あ、ここで前にトイレしたから、ここはトイレをするべき場(chǎng)所だ」と犬が認(rèn)識(shí)している可能性があります。マットやソファ、床の目地など、いくら掃除しても消臭スプレーしても、犬の鼻はごまかせません。剝がして交換するなど抜本的に対処しないと、ずっとそこは標(biāo)的になり続けますよ」

Q. ＜貓多頭飼い＞ 飼っているペットはいたずら/そそうをしたことがありますか？

また、＜貓多頭飼い＞の回答では実に全體の9割以上がいたずら/そそうをしているという結(jié)果に。中でも「家を傷つける」や「吐き戻す」が60%強(qiáng)と多くなっています。

茂木先生：「家を傷つける理由としてはやはり爪研ぎでしょう。爪研ぎはもともと習(xí)性としてありますので、爪研ぎポストを頭數(shù)分、あるいはもっと多く、目立つところに設(shè)置しないとあらゆるところで爪研ぎをしてしまいます。

また、爪研ぎはマーキングの意味合いもあって、自分の大切な場(chǎng)所であることをアピールするために、目立つところにある、垂直に配置されているものにやってしまいます。

予防としては、まず傷つけられている場(chǎng)所を守ること。段ボールやファブリック系の貓が爪研ぎしたくなるものを用意しながらも、実際今やられて困っているところは、アルミホイルやプラスチック製のもので覆いましょう。爪が立てられない形狀のものにはやりません。飼い主さんが叱っても、逆に不安や葛藤を高めてしまうだけ。環(huán)境を整えてあげる方が効果的です。

「吐き戻す」という項(xiàng)目は、毛玉を吐くのも含まれているのでしょうね。これも貓の自然な習(xí)性なので、ある意味仕方のないことだと言えます」

犬?貓以外の生き物の飼育場(chǎng)所について

アンケートでは犬?貓以外の生き物についても尋ねてみました。多かったのはカメ、メダカ、熱帯魚(yú)、金魚(yú)、ハムスター、小鳥(niǎo)など。珍しいところではヘビ、リス、ミミズク、タカ、ハヤブサ、モモンガなどを飼われているご家庭もありました。

飼育場(chǎng)所は飼っている動(dòng)物によってさまざま。コメントを見(jiàn)ると、ハムスターならケージ、カメ?熱帯魚(yú)や小鳥(niǎo)なら水槽や鳥(niǎo)かごなどの専用スペースに格納して、家族が常に見(jiàn)守れるLDK、ニオイのこもらない廊下、水回りに近い玄関、日當(dāng)たりの良い屋外など、狀況に応じて飼育場(chǎng)所を選んでいる様子が伺えます。

茂木先生：「水棲動(dòng)物はニオイの面やスペースの事情により屋外で飼っておられる方も多いですが、その場(chǎng)合、野良貓などに捕食されないよう気をつけて。また近年は溫暖化等によって、かつてない気溫?水溫に達(dá)して熱中癥になる可能性もないとは言えません。直射日光が當(dāng)たらないようにしたり水草を植えて水溫管理を行い、冬場(chǎng)の凍結(jié)なども合わせて、気候の影響で死んでしまうことのないように、環(huán)境を整えてあげましょう」

まとめ

ここまで見(jiàn)ると、ペットの多頭飼いで生じるトラブルには、個(gè)體間の問(wèn)題や飼い主さんとの関係性などさまざまなファクターがありますが、中には環(huán)境の不備が原因であることも少なくないことが分かってきました。
ペットとより良く暮らすために、住環(huán)境そのものをどうやって整えていけば良いのでしょうか？最後に先生に伺いました。

茂木先生：「それぞれの動(dòng)物には特有の習(xí)性があるので、それをちゃんと理解した上で家づくりや家具配置をする必要があります。

例えば犬を飼うなら、段差があまりない方が良い。犬は平面で生きる動(dòng)物なので、段差があると足腰に負(fù)擔(dān)がかかってしまいます。一方貓は立體に動(dòng)けることがむしろストレス解消になるので、立體的な家具配置、他の動(dòng)物から身を隠せる場(chǎng)所などをちゃんと配置しておいてあげないとストレスがたまります。貓のストレスは膀胱炎を引き起こしたりもするので、健康と直結(jié)した問(wèn)題として取り組む必要があります。

潤(rùn)沢に敷地面積があるならペットそれぞれに配慮した家具配置ができるのかもしれませんが、日本の住宅事情の中、飼い主さんの居住性を高めつつ動(dòng)物たちと快適に暮らせる家をつくるには、創(chuàng)意工夫が必要になってきます。ペット思いのハウスメーカーさんのお知恵に期待しています」