業界最新ニュース
2019年11月11日
厚生労働省
「400床以上」から引き下げ 紹介狀なしの負擔拡大案
厚生労働省は、紹介狀なしで大病院を受診した患者に一定以上の定額負擔を義務化する制度について、より多くの病院に対象に広げる案を示した。2020年度診療報酬改定に制度見直しを盛り込む方針だ。
大病院の定額負擔は、16年度から「500床以上」の病院を対象に始められ、18年度からは「400床以上」に拡大している。紹介狀を持たない場合は、初診で5,000円、再診では2,500円を最低額と定め、全て患者の自己負擔となる。
厚生労働省は今回、中央社會保険醫療協議會の會合で「対象病院の拡大」を提案。200床以上の病院を対象とすることを軸に、今後さらに議論を続けることとした。実現すれば、対象病院は420から約670に増える。
紹介狀なしの受診に対する定額負擔は、患者に身近で相談にも乗りやすい「かかりつけ醫」の普及を図るために導入された経緯がある。軽癥でなく専門的な醫療が必要な場合に限って大病院を受診することで、病院同士の機能分擔を図る狙いがある。
また働き方改革で、24年度には醫師の殘業時間規制が適用される。定額負擔の対象拡大により、勤務醫の負擔軽減につながることも期待される。