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2021年05月31日
厚労省?事務連絡
電子化添付文書の閲覧用アプリを無償で提供
厚生労働省はこのほど、スマートフォンやタブレット端末で電子化された添付文書を閲覧する際に使う専用アプリケーション(以下、アプリ)の無償提供が始まったと、都道府県などに事務連絡した。所管の醫療機関や薬局などへの周知を促している。
「醫薬品、醫療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律」(薬機法)の改正で、2021年8月1日から醫療用醫薬品、醫療機器、再生醫療等製品の添付文書は、醫薬品醫療機器総合機構(PMDA)のホームページ上での公表といった、電子的な方法での情報提供が基本となる。
このため、流通システム開発センター、日本製薬団體連合會、日本醫療機器産業連合會の3者は共同で、スマートフォンやタブレット端末用のアプリ「添文ナビ」を開発。4月1日から無償での提供を始めた。AppleとGoogleの公式ストアからダウンローした「添付ナビ」を起動して醫薬品の外箱などに印刷されているGS1バーコードを読み取り、表示された選択畫面で閲覧したい文書を選ぶと、PMDAのホームページ上にある最新の添付文書のほか、インタビューフォーム、醫薬品リスク管理計畫書(RMP)、患者向け資材などの関連文書を閲覧できる。
紙の添付文書との大きな違いは、常にアップデートされた最新の文書を閲覧できる點にある。國は、今後2年間を移行準備期間と位置付けており、従來の紙の添付文書の製品への同梱は順次終了。23年8月1日には、電子化された添付文書に完全移行する。
災害時に備え、添付文書の一括ダウンロードも可能に
また、PMDAのホームページの仕様も一部見直し、添付文書を一括ダウンロードできる機能を追加した。災害などでWEBへのアクセスが困難になった場合も、電子化された添付文書の閲覧を維持できるようにすることが目的。厚労省は當該機能を利用して日頃から診療に必要な添付文書をダウンロードし、災害に備えるよう呼びかけている。なお、利用には、PMDAの醫薬品醫療機器情報提供サービスである「メディナビ」と、「マイ醫薬品集作成サービス」への登録が必要になる。
2021年5月10日時點の情報をもとに作成