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サステナブルな人 スペシャルインタビュー
根本かおるさん × 谷本有香さん【前編】サステナブルな未來(lái)に向けて"FUN"から始まるSDGs
~誰(shuí)も置き去りにしない社會(huì)を?qū)g現(xiàn)するために私たちができること~
2017.08.10
「サステナビリテ?!工趣いρ匀~を聞いて、我が身に関することだと実感する人がどれほどいるだろうか。
アナウンサーを出発點(diǎn)に、國(guó)連難民高等弁務(wù)官事務(wù)所(UNHCR)に勤務(wù)、難民問(wèn)題や紛爭(zhēng)に直面する世界各國(guó)の現(xiàn)狀を目の當(dāng)たりにした根本かおるさん。難民問(wèn)題に切り込むジャーナリストとしての経験を経て、現(xiàn)在、國(guó)連広報(bào)センター所長(zhǎng)として彼女が力を入れているのが國(guó)連サミットで2015年に採(cǎi)択したSDGs(持続可能な開(kāi)発目標(biāo))の普及です。
彼女だからこそ伝えることができる「サステナビリティに基づく考え方」とは何か、そして、サステナブルでなければならない理由を、Forbes JAPAN Web編集部 編集長(zhǎng)?谷本有香さんが聞きました。
※ SDGsとは?

根本かおる さん
國(guó)連広報(bào)センター所長(zhǎng)
米國(guó)ニューヨークのコロンビア大學(xué)で國(guó)際関係論修士號(hào)、東京大學(xué)で法學(xué)士號(hào)を取得。元テレビ朝日アナウンサー。ジャーナリスト。アンカラ(トルコ)の副保護(hù)官、ムインガ(ブルンジ)の保護(hù)官、ジラニ(コソボ)の保護(hù)官、ジュネーブ本部國(guó)際保護(hù)局の上級(jí)保護(hù)官、UNHCRネパール?ダマク事務(wù)所長(zhǎng)、ジュネーブ本部の渉外部門で民間資金調(diào)達(dá)副部長(zhǎng)を歴任。2004年2月から2006年1月にかけ世界食糧計(jì)畫(huà)(WFP)日本事務(wù)所広報(bào)官も兼務(wù)。2007年6月から2009年10月にかけ國(guó)連UNHCR協(xié)會(huì)事務(wù)局長(zhǎng)。

谷本有香 さん
Forbes JAPAN Web編集部 編集長(zhǎng)
証券會(huì)社、Bloomberg TVで金融経済アンカーを務(wù)めた後、2004年に米國(guó)でMBAを取得。その後、日経CNBCキャスター、同社初の女性コメンテーターとして従事し、2011年以降はフリーのジャーナリストに。これまでに、トニー?ブレア(元英首相)、ハワード?シュルツ(スターバックス會(huì)長(zhǎng)兼CEO)、スティーブ?ウォズニアック(アップル共同創(chuàng)業(yè)者)、ジム?ロジャーズ(個(gè)人投資家)、ポール?クルーグマン(ノーベル経済學(xué)者)をはじめ、1,000人を超える世界のVIPにインタビューした実績(jī)をもつ。
日本にも古くから存在していたサステナブルな考え方
根本かおる(以下、根本) : サステナビリティというと外國(guó)から日本に入ってきた概念のように思われるかもしれませんが、実は日本にも昔の近江商人の「三方善し」という考え方があります。売り手善し、買い手善し、世間善しというもの。これは、SDGs(持続可能な開(kāi)発目標(biāo))の精神にすごく近い。実際に近江商人の故郷である滋賀県はSDGsにとても積極的に取り組んでいる地域です。國(guó)連の高官をシンポジウムに呼んだりして……。
谷本有香(以下、谷本) :その「三方善し」の考え方というのは、近年聞かれる"儲(chǔ)かればいい"という行き過(guò)ぎたグローバリズムに散見(jiàn)される考え方とはずいぶん違いますね。
根本 : 昔から日本では周りにきっちり目配りする配慮型の価値観が根強(qiáng)いですよね。そしてそうした気遣いがまたビジネス的な利益にもつながってきたという背景があります。それこそSDGs的な観點(diǎn)から言っても、気遣いが利益につながるのは鬼に金棒(笑)。
谷本 : そもそも、日本の資本主義の父と言われる渋沢栄一も企業(yè)経営には社會(huì)的責(zé)任が伴うと論じ、「道徳経済合一説」を唱えて日本の資本主義の礎(chǔ)を築き上げているわけですからね?,F(xiàn)代では、公益資本主義といった考え方をはじめとした、サステナビリティに配慮した企業(yè)が増えつつありますね。

根本 : ええ、その通りです。最近勉強(qiáng)會(huì)に出席したときにも、ユニリーバがサステナブルな概念を取り入れることによって、様々なベネフィットにつながっているという発表をなさっていました。ゴールドマン?サックス証券のアナリストも利益につながっている現(xiàn)狀をレポートしていますが、経済?社會(huì)?環(huán)境への価値提供と同時(shí)に収益も伸ばすということができる時(shí)代に変わってきたのです。
谷本 : ビジネスの場(chǎng)では確実に浸透していると。個(gè)人レベルではどうでしょう?
根本 :この「ナマケモノでもできるアクション?ガイド 」をぜひ読んでほしいですね。たくさんの人に伝えるためにはもっと敷居を低くしないと、ということでサステナブルな社會(huì)に向けて私たちができることを身近な例で示しています。
例えば、"電気を節(jié)約しよう"。複數(shù)の電気機(jī)器をまとめてオン?オフできるタイプの電源タップに差し込んで、使ってない時(shí)は完全に電源を切ればいいですよね。もちろん、パソコンにもあてはまります。メモは紙を使わずにデジタルにしよう、などは、スマホが普及している日本なら、そんなに無(wú)理なことじゃありませんよね。
他にも、"いいね! するだけじゃなく、シェアしよう。女性の権利や気候変動(dòng)についてソーシャルメディアでおもしろい投稿を見(jiàn)つけたら、ネットワークの友達(dá)にシェアしよう。"といったような、誰(shuí)でも実踐できるアクションを記載しています。
私としては、レストランに行って、「サステナブル?シーフード(※1)、使ってる?」と聞くのがクールなライフスタイルだという風(fēng)潮になればいいなと。クルマよりも自転車がクールだと言える社會(huì)がサステナブルな世の中だと思うのです。そうして環(huán)境に配慮しているメーカーの製品なら100円高くても選ぼうという気持ちに誰(shuí)もがなっていけば、未來(lái)に道が続く。
谷本 : 最近では「エシカル商品(フェアトレード製品や環(huán)境に優(yōu)しい素材でつくられたもの)」にも注目が集まっています。ただどうしても単価が高くなりがちなので、富裕層向けの商品に思えるのですが……。
根本 :エシカル商品については、消費(fèi)者庁でも有識(shí)者を集め、「エシカル消費(fèi)」の必要性や定義についての議論が始まっています?!弗ē伐胂M(fèi)」とは、安価で取り引きし、途上國(guó)生産者から搾取するようなやり方ではなく、その自立支援や生活改善のために、公正な価格で取り引きするフェアトレードの考え方。
例えば児童労働などの人権侵害を助長(zhǎng)するような社會(huì)の仕組みをなくすというところまで議論が発展しています。これは富裕層だけでなく、地球に住む全ての人々が考えねばならない問(wèn)題です。
児童労働や環(huán)境汚染に加擔(dān)している企業(yè)ではなく、倫理観を持った企業(yè)を、市民が消費(fèi)によって応援していく社會(huì)を目指すことが、真のエシカル消費(fèi)=倫理的消費(fèi)なのではないかと。

アフガニスタンのカブールで國(guó)連の活動(dòng)を視察。國(guó)連機(jī)関の支援を受けながら、自分たちで収入創(chuàng)出のプロジェクトを立ち上げ、今は自立して手工蕓品づくりを行っている女性たち。
寫(xiě)真提供:UNAMA/Sampa Kangwa-Wilkie
※1 亂獲などによる水産資源の枯渇や、養(yǎng)殖業(yè)による海洋環(huán)境への影響に配慮し、自然環(huán)境や社會(huì)に配慮した形の漁業(yè)?流通によるシーフード
しかめ面でなくても未來(lái)は考えられる。"FUN"から始めるサステナブル
根本 : 個(gè)人的には、日本においてサステナブルな暮らしが主流になることが一番ですが、その鍵は、やはり"FUN"だと思います。
谷本 : サステナブルな行動(dòng)をとることが面白いと思えれば、変わってくると?
根本 : ええ。眉間にしわを寄せて消費(fèi)を我慢するというものだったら広がらないと思うんです。やはり人間ですから、どこかに楽しみがないと。以前フランスの國(guó)鉄が運(yùn)行する高速列車TGVの駅を訪れたときに、そこかしこに自転車を漕いで攜帯電話を充電できるスタンドが設(shè)置されていて驚きました。
そこでは観光客たちも笑いながらペダルを漕いで自分のスマホを充電していました。そうした"FUN"があることで、全ては始まっていくんだと思うんですね。
谷本 : 私たちが日ごろ使っているものでも、そうした楽しみがあって自然とサステナビリティにつながるものが、もっともっと増えていったらいいですね。
根本 : そうですね。そうして楽しみながら、サステナビリティにつながる選択ができる想像力を養(yǎng)ってほしいですね。日々の一人ひとりの行動(dòng)や消費(fèi)活動(dòng)が、世界の様々な課題を解決する一歩となるんだということを忘れないでほしい。將來(lái)的には、子どもたちがモノを見(jiàn)たらごく自然に、"これはどうやってつくられたものだろう?"と疑問(wèn)を抱くように育てることが、大人の役割だと思います。
倫理的に正しい工程でモノが作られているのかを意識(shí)するように。そして正しく作られたエシカルな商品を自然と選ぶような価値観を身につけられるように。それが子どもと同時(shí)に未來(lái)を育てることになるんです。
