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      連載:私をつくる、モノやコトのはなし。「大人になると合理的になりすぎる」。ゴミでできたボールと絵本が刺激する、クリエイティブの源

      連載:私をつくる、モノやコトのはなし。

      「大人になると合理的になりすぎる」。ゴミでできたボールと絵本が刺激する、クリエイティブの源

      2024.04.30

        銅冶さんのロングインタビューはこちら

        「アフリカと日本をアパレルでつなぐ。CLOUDYが提案する『サステナブルな支援』とは」

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        「機會と選択肢がある未來を」をミッションに、アフリカの社會課題にアクションを起こすCLOUDYの銅冶勇人さん。アパレルブランドとNPO法人の両輪で取り組む、異色の存在です。ケニアやガーナに學校や縫製工場などを建設し、教育の機會や雇用を創出。現地の従業員の手で作られた商品をアパレルブランドで販売し、その収益の一部をまた支援に回しています。

        展開するアイテムは、アフリカの伝統的な生地を利用した洋服やバッグ、インテリアなど。鮮やかな色に彩られ、オリジナリティにあふれています。獨自の道を切り開く、銅冶さんの人生を豊かにするモノとは?

        手づくりのサッカーボールが教えてくれたこと

        ふたつとも、ボールですか?

        そうです。大きいほうは、僕が大學時代に初めてケニアへ行った時、男の子にもらいました。日本から持っていったサッカーボールをあげたら、代わりにくれたんです。子どもたちがゴミを丸めてボールにして、あちこちで練習していて。みんなサッカーが大好きなんです。

        小さいほうはガーナでもらったものです。これはミネラルウォーターの空き容器で作られています。1メートル歩くと3つ落ちているというくらい、そこら中に捨てられている容器で、環境に悪影響を與えている。もちろん、ゴミ自體は問題でどうにかしないといけない。だけどそんなゴミも子どもたちにとっては遊び道具になるんですよね。

        このサッカーボールをもらった時、自分が小さい頃、壊れた傘でチャンバラごっこをしていたことを思い出しました。工夫して、目の前にあるものを楽しめるものに変える。すごくクリエイティブですよね。

        大人になると、合理的になりすぎちゃうし他人の目も気になる。でも、それって別に関係ないのかな、と。自分が何を大事にしたいのか。それをしっかり価値として見つめられるだろうかと考えさせられました。

        ぴかぴかのボールのほうがいいだろうと、いつの間にか思い込んでしまっていますよね。

        子どもたちにいいものをあげたいと思うのは自然だけれど、このボールを見ていると工夫することの意義って大きいと思うんです。彼らが自分ですごく考えて作ったことが伝わってきます。物を與え続けるだけの構造はやはりよくない。今の時代、こういう工夫がどんどん減ってきていますよね。

        自分が大事にしたいことや価値を改めて考えた、僕にとって人生を変えてくれたボールです。

        大人も読みたい、発想力を育てる絵本

        こちらの絵本は?

        自分用です。大人になってから絵本が好きになって、毎月5?10冊ほど絵本を買っています。元々あまり本を読むのが得意ではなかったんですが、絵本はちょうどよい分量なんですよね。不定期ですが、SNSに感想をアップしたりもしています。

        読むようになったきっかけは、32歳の誕生日に、兄が『ねずみのペレスと歯のおはなし』という絵本をプレゼントしてくれたことです。歯が抜けた時、その歯を枕元に置いておくと、ねずみのペレスが贈り物と交換してくれるというお話。小さい頃、僕がそれを信じてやっていたことを、兄が思い出したみたいで。大人になってから絵本を読んでみると、作者のメッセージがより響いて、すごいなと。それから定期的に絵本を買うようになりました。今では馴染みの書店があって、僕がお店に行くと、店員さんがおすすめの絵本を教えてくれるんですよ。

        銅冶さんの好きな絵本を紹介していただけますか?

        例えば、『そらいろ男爵』。ある男爵が、飛行機で戦場に行って戦わなければいけなくなるんですが、銃弾がなかった。そこで、自分の家にある分厚い本を爆弾代わりに投下したんです。そうしたら敵地で本を拾った兵士たちが読んで、やがて敵と味方で本を交換し合うように。最終的に平和を迎えるというお話です。

        『しらすどん』は、食べ物の大切さを教えてくれる絵本です。しらすを殘した男の子がいて、「もし自分がこのしらすだったら?」とストーリーが展開していきます。すると、すごく殘酷なことがあって…。読むうちに、もう絶対に食べ物を殘しちゃいけない、という気持ちになりますよ。

        絵本は子どもとのコミュニケーションには重要なツールで、親が壁打ち相手になったり、ヒントを出したりすることで、発想力をどんどん育てることができると思います。

        また、この2冊のテーマは、國を超えて人と仲良くなることや平和、そして食べ物の大切さ。絵本を読んでいると、描かれているテーマが、自分がアフリカで行っている活動とつながっていると感じますね。

        PROFILE

        銅冶勇人

        銅冶勇人Yuto Doya

        1985年、東京都生まれ。2008年慶應義塾大學卒業後、ゴールドマン?サックス証券に入社。同社に勤めながら、2010年にアフリカで教育?雇用の創出、食料支援などを行うNPO法人Doooooooo(現NPO法人CLOUDY)を立ち上げる。2015年に同証券會社を退職し、同年株式會社DOYAを設立。アフリカの伝統的なファブリックをはじめ現地の手仕事、文化を生かすアパレルブランド「CLOUDY」を展開。NPO活動と事業を両輪で回し、ファッションを通して、社會課題をリデザインする循環ビジネスを行う。2024年4月にオープンした新商業施設?東急プラザ原宿「ハラカド」にCLOUDYの新店舗を構える。

        未來の景色を、ともに

        大和ハウスグループも「生きる歓びを、分かち合える世界」の実現に向け、様々な取り組みを進めていきます。

        大和ハウスグループは、事業を通じて社會に新たな価値を創出し、持続可能な社會の実現を目指しています。SDGsへの取り組みについてはこちらをご覧ください。

        大和ハウスグループのSDGs

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        大和ハウスグループは、社會的課題解決に取り組む団體を支援しています。

        その他支援活動 エンドレス?ハート募金

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