インクルージョンへの取り組み
第7回 D’s Diversity Forum
多様な人財(cái)が活躍するためのダイバーシティ経営の実踐

大和ハウスグループ會(huì)社が合同で実施するダイバーシティ推進(jìn)フォーラム「D’s Diversity Forum」。組織におけるダイバーシティ実踐の重要性を?qū)Wび、參加者自らがグループ各社におけるダイバーシティ推進(jìn)の牽引役となり、グループ全體の取り組みを加速させることが目的です。2013年度より始まり、第7回目となる今回は東京本社?本社あわせて400名、その他12事業(yè)所からもテレビ會(huì)議で參加。ダイバーシティ経営の重要性や可能性について考察し、今後の取り組みについて意見を交わしました。
- 2019年9月5日(木)
- 主會(huì)場(chǎng):大和ハウス東京ビル
- サテライト會(huì)場(chǎng):大和ハウス本社ビル
社長(zhǎng)訓(xùn)話
ダイバーシティ経営の擔(dān)い手としての自覚と行動(dòng)
代表取締役社長(zhǎng)/CEO?COO
芳井 敬一
大和ハウスグループでは今年度、ステークホルダーの皆さまに対して信頼を損ねる事態(tài)が重なり、現(xiàn)在、その早急な対処を進(jìn)めている最中です。そこで今後、私たちが為すべきこと、大切にすべきことを4つお話しいたします。
1つ目は、法を守った上で経営を推進(jìn)することです。経営は「社會(huì)の法律」と「社內(nèi)のルール」の2つの法を把握し守ることで初めて成り立ちます。法律やルールを遵守する意識(shí)をグループの隅々にまで行き渡らせ、遂行する組織こそ、私たちのあるべき姿です。
2つ目は、株主の皆さま、特に當(dāng)社の株式保有比率で30%を超える海外投資家が何を考え、求めているか知ることです。機(jī)関投資家やアナリストと対話する海外ロードショーでは、外國(guó)人役員や女性役員の人數(shù)を問われます。性別や年齢だけでなく、外國(guó)人も含めた全ての人が活躍できるダイバーシティ経営の推進(jìn)こそ世界基準(zhǔn)だと理解してください。

3つ目は、社員に成長(zhǎng)の機(jī)會(huì)が大切ということです。當(dāng)社グループの成長(zhǎng)には女性が管理職として経営參畫することが欠かせません。管理職は部下一人一人のメニューを持ち、例えば育児休業(yè)制度で休む間にも、復(fù)職後も必ず成長(zhǎng)する機(jī)會(huì)を與えてください。そこに大和ハウスグループの未來がかかっています。
また、住宅展示場(chǎng)に足を運(yùn)び、見ていると、お客様に接するのはほとんどが男性です。住宅という女性のお客さまも多いフィールドでは、営業(yè)、設(shè)計(jì)、工事の擔(dān)當(dāng)者全員が女性社員でも成り立つと私は思っています。そこで4つ目は、優(yōu)れた観察力や他者への共感力を活かし、女性が活躍できるフィールドを増やすこと。女性であれ、男性であれ、だれもが成長(zhǎng)できる會(huì)社であるために、今日ここに集まった皆さん自身がダイバーシティ経営の擔(dān)い手となることを期待しています。
基調(diào)講演
成果につながるダイバーシティ経営の実踐
立命館アジア太平洋大學(xué)(APU) 學(xué)長(zhǎng)
出口 治明氏
人間は、見たいものしか見ない、あるいは見たいように現(xiàn)実を変換して見てしまう動(dòng)物です。世界を見るには「タテ?ヨコ?算數(shù)」の方法論が必要です?!弗骏啤工蠚s史や昔の人の意見、「ヨコ」は世界、「算數(shù)」は數(shù)字?ファクト?ロジックです。
例えば、源頼朝と結(jié)婚した平政子は舊姓を名乗っていました?!弗骏啤工螝s史を素直に見れば、日本は夫婦別姓の國(guó)。日本の伝統(tǒng)ではないと言う人は不勉強(qiáng)かイデオロギー上の思い込みが強(qiáng)い人だなとわかります?!弗瑗场工问澜绀且姢毪取ECD加盟36カ國(guó)で、法律婚の條件として同姓を強(qiáng)制している國(guó)は皆無です?!杆銛?shù)」はエビデンスと言い換えてもいいでしょう。歐米の経営に対して「日本の経営は優(yōu)れている」「三方よし」と言う人がいますが、データを見れば、日本は2,000時(shí)間働いて1%成長(zhǎng)がやっと。日本と同様に少子高齢化が進(jìn)むヨーロッパは、1,500時(shí)間以下の労働時(shí)間で2%成長(zhǎng)です。ここから引き出される答えは1つ。日本の経営がまずい、マネジメントがなっていないという回答です。

また、日本は世界一、高齢化が進(jìn)んでいます。あと5年もすれば団塊世代が後期高齢者になるので、介護(hù)問題は目も當(dāng)てられない狀況になります。グローバルな「介護(hù)」の定義は、平均壽命マイナス健康壽命。この式からわかるのは、健康壽命を延ばす以外に介護(hù)の解決はないということです。醫(yī)者30人に聞いたら答えは全員「働くのが一番だ」。であれば、日本社會(huì)がとるべき施策は、定年の廃止以外ない。定年は日本獨(dú)特の慣習(xí)です。新卒一括採(cǎi)用、終身雇用、年功序列、定年は、高度成長(zhǎng)と人口増加がなければ成り立たない、世界の歴史上どこにもないガラパゴス的な労働慣行です。
定年をやめたら一石五鳥です。1番目は、働いたら元?dú)荬摔胜辘蓼?。老後資金2,000萬円問題もなくなります。公的年金が発達(dá)した北歐のスウェーデンでは、年金広報(bào)の最も重要な目的が、働くことの重要性を訴えることです。それによって年金をもらう方から払う方に変わり、醫(yī)療?年金財(cái)政が好転するのが2番目のメリットです。3番目は中高年のやる気ががぜん出ること。人生100年の時(shí)代、20歳から働けば60歳は真ん中。なぜそこで社會(huì)人人生はもう終わり、と考えるんですか。4番目に、定年をやめたら年功序列が消えるでしょう。今の時(shí)點(diǎn)の意欲?體力?能力に応じて人間は働けばいい。過去に何をやっていたかは関係ないんですね。5番目は労働力不足の解消です。例えばGoogleは人事部の社員データから年齢だけでなく、國(guó)籍、性別、顔寫真を全て捨てています。必要なのは過去のキャリアと今の仕事、將來どんな希望を持っているかだけ。年齢や男女に関係なく、人間をとても大事にしているからGoogleは伸びている、と理解したほうがいいでしょう。
また、少子化も大変な問題です。根本の原因は男女差別。日本は先進(jìn)國(guó)の中で一番男女差別が厳しい國(guó)です。先日、Facebookで共働きの若い女性の書き込みを見かけました。最近、赤ちゃんを連れて行ってもいい會(huì)社が増えているという記事を夫が読み、妻に聞いたそうです?!袱?、うちの赤ちゃんを職場(chǎng)に連れていける?」。妻が「あなたが連れていくんだよ!」と言い返すと、夫は「え、俺が?考えたことなかった」と。育児?家事?介護(hù)は本來、女性の仕事で、それを一所懸命手伝うのが良い男性、という意識(shí)がある社會(huì)で、どうして女性が赤ちゃんをたくさん産むでしょうか。グローバルでは、社會(huì)でバックアップして、男性女性が等しくケアするのが常識(shí)です。こういった男女差別をなくすには、男女の比率を一定數(shù)に定めるクォータ制が最も効果があるとヨーロッパの経験が示しています。そういう意味では御社の女性管理職數(shù)を500人※にする目標(biāo)は素晴らしいですよね。
※グループ連結(jié)の2020年度數(shù)値目標(biāo)
ちなみに現(xiàn)在の脳科學(xué)や心理學(xué)では、男女の差は社會(huì)的環(huán)境によって作られ、本來はほとんど差がないというのが定説です。男性は母性愛がないといわれますが、男性の場(chǎng)合、家族愛のホルモンであるオキシトシンは、生まれたばかりの赤ちゃんの面倒をみることで出る。つまり、家族を愛する男性に育てようと思ったら、最低2週間から2カ月、育児休業(yè)を取らせることが一番いいと科學(xué)者が言っています。アメリカでは働き方や面接、研修などの際、心理學(xué)者や脳科學(xué)者の意見を聞きます。それに対して日本では経営學(xué)者の教えがせいぜいで、ひどい會(huì)社では報(bào)連相が大事だとの精神論。これからの働き方やダイバーシティを考えるのであれば、サイエンスに基づくマネジメントがすごく大きなポイントです。
現(xiàn)在日本の國(guó)際競(jìng)爭(zhēng)力は落ち、世界ではGAFAやその予備軍と目されるユニコーン企業(yè)が臺(tái)頭しています。こういった新しい産業(yè)を生み出すキーワードは3つ、「女性、ダイバーシティ、高學(xué)歴」。これが世界の常識(shí)です。
サービス産業(yè)の時(shí)代、全世界のユーザーは6?7割が「女性」です。デパートのメンズ売り場(chǎng)はどこにありますか?世界の経済は女性が引っ張っている。日本経済を引っ張っているおじさんに女性のほしいものがわかりますか?これが、女性が頑張らなければいけない理由です。企業(yè)側(cè)に女性がいないと、女性ユーザーを惹きつけるアイデアは出ません。マーケットの構(gòu)造に合わせて対応しなければ、社會(huì)も経済も伸びないのです。
また、新しいことを生むイノベーションは既存知の組み合わせです。それも距離が遠(yuǎn)い方がいい。ラーメンにチャーシューでは近い。ラーメンにニンジンやムール貝を足した店はミシュランに載りました。そうすると「ダイバーシテ?!工伪匾预悉铯辘蓼工瑜?。いつも同じ會(huì)社の人と飲んでいては、新しいアイデアは生まれません。
最後の「高學(xué)歴」は勉強(qiáng)のことです。毎日、會(huì)社で遅くまで働いて、帰ったらメシ?風(fēng)呂?寢る。これでは新しいことを勉強(qiáng)する意欲は出ません。脳みそに新しい情報(bào)を入れなければ新しいアイデアは生まれない。アイデア勝負(fù)の時(shí)代、大切なのは「人?本?旅」。多くの人に會(huì)い、いろんな本を読み、旅に出て刺激を受けてください。
これから日本がいい社會(huì)になっていくためのキーワードは、「タテ?ヨコ?算數(shù)」、「女性、ダイバーシティ、高學(xué)歴」です。ここから新しい働き方や生き方、新しいイノベーションや産業(yè)が生まれます。
ワークショップ
基調(diào)講演の後、少人數(shù)のグループで感想を共有し、職場(chǎng)での実踐につなげるための意見交換を?qū)g施。出口氏への質(zhì)疑応答では「高學(xué)歴」、勉強(qiáng)を続けることへの意欲や職場(chǎng)環(huán)境をより良くするためのアドバイスを求める聲が上がりました。最後に、出口氏から「社會(huì)は少數(shù)派が変えていく」と力強(qiáng)い応援のメッセージをいただき、ワークショップを終了しました。
フォーラムの最後に、大和ハウス工業(yè)上席執(zhí)行役員の能村盛隆より本日の総評(píng)を発表?;{(diào)講演やワークショップで得たキーワードや気付きを活かして、真の働き方改革やダイバーシティ経営への取り組みを進(jìn)めていく決意が語られました。
參加グループ會(huì)社の取り組み
株式會(huì)社デザインアーク[インテリア?ファシリティ?建材?レンタル事業(yè)]
人事部 人財(cái)開発グループ グループ長(zhǎng)
坂本 ゆかり
當(dāng)社は女性社員比率が40%を超えています。そこで目標(biāo)を比率ではなく、女性管理職を自然な形で育成することに置き、2013年度から「ワークデザインセミナーfW」を?qū)g施。管理職になる意識(shí)付けや能力の向上等の研修を続けた結(jié)果、女性管理職が開始時(shí)の1名から7名に増えました。2020年度からは新たな施策を打ち出す予定です。さらに今回のフォーラムで得た気付きを活かし、當(dāng)社の取り組みを次の段階へとシフトしてまいります。
大和リビング株式會(huì)社[賃貸住宅関連事業(yè)]
執(zhí)行役員 総務(wù)人事部長(zhǎng)
秘書室長(zhǎng) サステナビリティ推進(jìn)部長(zhǎng)
髙野 雅仁
當(dāng)社を含む企業(yè)體「大和リビングカンパニーズ」は、2019年度の重點(diǎn)実施事項(xiàng)として「インテグリティ(誠(chéng)実さ)」を最優(yōu)先する組織マネジメントを掲げています。社員に対しても真摯に応え、働きやすい職場(chǎng)をつくるため、フレックスタイム制度や育児休業(yè)制度などの環(huán)境を整備。近年は新入社員のほぼ半數(shù)が女性であり、女性管理職も次々と誕生しています。さらに多様な人財(cái)を通年採(cǎi)用する體制も整え、ダイバーシティの推進(jìn)を図っています。
大和ハウスパーキング株式會(huì)社[パーキング?モビリティ事業(yè)]
代表取締役社長(zhǎng)
中前 隆志(寫真右)
管理本部 総務(wù)人事部 人事課 課長(zhǎng)
田山 靖雄(寫真左)
大和ハウスグループに加わった2015年から、より良い會(huì)社を目指し、性別や年齢、既婚未婚等を問わず多様な社員から意見を募り、改革に反映しています。その一環(huán)である社內(nèi)橫斷組織「ダイバーシティ推進(jìn)委員會(huì)」を中心に、2018年に「ダイバーシティ行動(dòng)指針」を策定。働き方や生き方を支える制度は実態(tài)調(diào)査?分析を行い、改善や拡充を図っています。本フォーラムには全國(guó)の委員會(huì)メンバーが參加。今日の収穫を施策に活かしてまいります。
株式會(huì)社フジタ[総合建設(shè)業(yè)?不動(dòng)産事業(yè)]
経営改革統(tǒng)括部 ダイバーシティ推進(jìn)部
小笠原 悅子(寫真右)
建築本部 設(shè)計(jì)エンジニアリングセンター 構(gòu)造設(shè)計(jì)部 次長(zhǎng)
三輪 若菜(寫真左)
2007年に「F-net(フジタ女性総合職ネットワーク)」を組織し、女性を主軸にダイバーシティの活動(dòng)を続けてまいりました。この10年で多様なロールモデルの誕生や離職率の低下など一定の成果をあげることができました。本日の基調(diào)講演では男女関係なくダイバーシティを進(jìn)めるお話がありましたが、當(dāng)社でもその必要性を感じております。今後は會(huì)社として何に取り組むべきかを考え、F-netの次のステップに活かしていきたいと思います。