
サプライチェーン
秋葉淳一のトークセッション 第3回 プラットフォーム化が進(jìn)めば、すべてのプレイヤーとの協(xié)業(yè)が可能株式會(huì)社フレームワークス 代表取締役社長 秋葉淳一 × 株式會(huì)社アッカ?インターナショナル代表取締役社長 加藤大和
公開日:2019/03/29
株式會(huì)社アッカ?インターナショナルが大和ハウスグループの傘下となって約1年。大きな変革が起きている物流業(yè)界の中で、今何が起きていて、何が必要なのか。これからの物流の在り方を語っていただきました。
ロジスティクスのプラットフォームとは何か
秋葉:今、お客様という意味での情報(bào)もそうですし、新しいテクノロジー情報(bào)もそうです。最新の情報(bào)が次々と集まってくる環(huán)境になったと思います。様々な方々からご相談いただけるようになりました。具體的なことではなくても、とりあえず加藤に聞いてみよう、秋葉のところに相談してみよう、といらっしゃる方がものすごく増えています。そういった意味では、思った以上に私たちのフィールドは広がっており、異業(yè)種とのコラボレーションがどんどん増えているといえます。
もう一つ面白いのが、この間もどこかで話したのですが、當(dāng)然、荷主同士でコンペティターが存在します。通常であれば、あるメーカーのロジスティクスを請け負(fù)ったとしたときに、同業(yè)のメーカーに対しては、様々な慣習(xí)や前例があるため必然的に請け負(fù)うことはできないと思います。しかし、ここできちんと情報(bào)管理を確実にできれば、両者ともにサービスを提供することができます。
これについては、Hacobu佐々木社長が、大手の流通2社を同じプラットフォームに乗せたことが、私にとってすごく大きい出來事でした。今までであればあり得ないことですから。私たちのサービスはHacobuのようにソフトウェアだけではありませんが、プラットフォームという捉え方をすれば同じだと思っています。私たちのプラットフォームに乗れば何とかしてもらえるという位置づけになるという意味では、コンペティター同士にサービスを提供することが、一気に進(jìn)むのではないかと思います。
加藤:プラットフォームと一言でいっても捉え方は様々です。プラットフォーム化を考える際、私はまずネットワークを組んでいくべきだと思います。今、大手の物流関連企業(yè)は、大半が獨(dú)立してビジネスを行っていますが、この先もこのまま続くとは誰も思っていないはずです。
人材は不足し、仕事は増え続けています。デジタル化、オートメーション化も進(jìn)んでいきます。グローバルにおける競爭も激しくなっていきます。
そうなってくると、プラットフォームをみんなで作って、それをみんなで共有して、無駄を排除していく。人も少なくなるわけですから、その方向に向かわざるを得ない狀況が自然に作られていくはずです。もう自分たちだけでやっていくような次元ではなくなっていきます。
もう少し考え方を変えて、シェアするところはシェアするし、競爭するところは競爭する、そういう考え方の中で、付加価値を自分たちでどうつけていくか。そういったことをやっていかないとだめな時(shí)代が來ます。そういう中で、真ん中に、みんなで使うプラットフォームというものが自然にできていくのではないかと思います。
また、プラットフォームは、ソフトウェアだけではなく、業(yè)務(wù)オペレーションも含まれます。業(yè)務(wù)オペレーションは、今10社あったら10社とも少しずつ違うやり方でやっています。しかし、基本は、ものを入れて、管理して、出すことです。それを左手だけでやるという人たち、右手だけでやるという人たちという違いがあるわけです。それは必要なのでしょうか。
本質(zhì)的なビジネスを加速させるというところでは、基本的な出し入れがきちんとできたうえで、高度なニーズに対応することが求められます。
たとえば「オーダーから2時(shí)間で屆ける」といった難易度の高いニーズがあったときに、何とかそれをやる方法はないかを考える。まず費(fèi)用を度外視してでも、できるのかできないのか。できるのであれば、次に市場が支払う、対応できる費(fèi)用であるか。そうでないのであれば、段階を経て、実現(xiàn)可能なレベルまでサービスを持っていかなければなりません。そうしたフレキシビリティを持つことが求められています。もはや、オペレーションのやり方にこだわるというレベルではありません。
秋葉:プラットフォームは、定義することが難しいのだと思います。私の中では、イメージは土俵です。いろいろな土俵があるわけです。大きいものもあるし、小さいのもある。ただ、一人だったらそれは土俵にならないですよね。今加藤さんが言ったように、同じ土俵に乗るという意味でいくと、同じ土俵に乗るだけの価値を私たちは用意しなければなりません。あるお客様においてはそれがシステムだけでいいかもしれませんし、オペレーションまでかもしれない。あるいは、庫內(nèi)だけではなく配送のところ、建物も入るかもしれません。その受け皿というか土俵を、私たちは常に用意しないといけません。本當(dāng)の土俵であれば、毎回塩をまいたり掃いたりします。土俵を常に良い狀態(tài)、最新の狀態(tài)にする努力も継続してしなければいけないと思います。
加藤さんがおっしゃるように、物流の基本は、ものを入れて、保管して、出すだけです。しかし、今までのビジネスは相対ですべてやってきているので、標(biāo)準(zhǔn)がありません。標(biāo)準(zhǔn)がないため、「自分たちがやりたいことをいくらでできるか」というところからスタートします。何がコスト高になっているのかといった比較がありません。ほとんどの場合、差別化しているのは出荷のところです。仮に標(biāo)準(zhǔn)では100円で、やりたいことが150円かかるとすると、50円プラスです。今は、50円の効果が売上や利益に対してどうなのかが測れていません。150円だと言われたら150円なのです。そういうことも整理していかないと、土俵に乗るか乗らないかの判斷もできないと思います。
加藤:相対的に対応し続けていると、ある企業(yè)で最適化できても、その企業(yè)だけにしかベストなサービスにならないことが大半です。ですから、私たちはプラットフォームとしての様々なリソースを活用したうえでのオペレーションシステムを提供したいと思っています。
リソースの活用と本流ビジネスへの貢獻(xiàn)
秋葉:今、いろいろな意味で、リソースをどうするかが問題になっています。人も時(shí)間もそうですし、ロボットやマテハンのリソース、システムリソースもそうです。私からすると、倉庫スペースは一番制約が強(qiáng)いものです。欲しいといわれたときにスペースがなければ、お客様に借りていただけません。だからこそリソースをどうやって使ってもらって、価値を上げていくか。そのためのサービスをどうやって展開するかだと思っています。
お客様がしたいことに対して、建物を含めて最適なリソースのコントロールがどこにあるのかというところを私たちは見ています。建物がどこであろうとこのサービスを使うと価値が出るということを提供していかなければいけません。
加藤:そのためには、実際に私たちが様々なリソースを活用して、実証していく必要があります。外にいる私たちが、業(yè)界を変えていくような、イノベーティブなことをしないといけないと思っていますし、実際に取り組んでいます。
秋葉:私たちのビジネスのコアは、新たなことをやって、そこでうまくいったことを、本流側(cè)にどう取り入れていくかだと思っています。
そういうやり方をしている企業(yè)も少しずつ出てきました。その方法の一つとして、例えばCVC(コーポレート?ベンチャー?キャピタル)を立ち上げたり、オープンイノベーションといって、ベンチャー企業(yè)に投資をしながら新しいビジネスを作ったりする動(dòng)きも出ています。ロジスティクスの中で新しいことにチャレンジして、そのブランディングを作りながら実際に実行していく。そして、蓄積したノウハウを本體のビジネスに取り入れ、グループ全體を底上げしていく。それが私たちの役割だと思っています。私たちの存在意義はそこです。きちんとした本社と物流會(huì)社があるからこそできることであり、私たちの役割だと思っています。ある意味、ロジスティクス業(yè)界の未來へ向けた変革を擔(dān)うプロジェクトチームが大和ハウスグループの中では私たちだと考えています。
海外も含めた次へのチャレンジ
加藤:流山では次の新しい物流施設(shè)が著工される予定です。そこをグローバルなスポーツメーカーなのか、日系のアパレルなのか、次のBTS、マルチテナント型のフルフィルメントセンターとして、どのように組み立て、提供していくかが來年の課題です。
秋葉:流山のあの広さを私たちがどのように活かすかは、次の宿題です。2019年度には、大手SPA企業(yè)のEC部分のロジスティクスを請け負(fù)う可能性があります。そうすると、同業(yè)他社からかなり注目が集まるのではないでしょうか。私たちのビジネスが加速していくのが2020年だと思います。加速してきたものを、今度は物理的にいくつかのゾーンに集めることによって、必然的に共配が起きるはずです。そうなると、より一層効果が出せる環(huán)境が、私たちのチームの中でできあがってくると思っています。
加藤:技術(shù)面においても、RFIDを入れるなどいろいろなことに取り組みたいと思いますし、あとは配送面ですね。配送面をいかにBtoCとBtoBの両方でうまくやっていくかということも課題です。
秋葉:配送面でもいくつか取り組もうと思っています。いろいろ実験もします。2018年は本當(dāng)に濃い1年でした。私自身の至らないところも明確になったので、2019年度以降、あと3年間という時(shí)間の中でどこまでジャンプできるか、もう一回考えてやりたいと思います。
加藤:2019年度は、アッカがプロデュースする次世代の、先を見據(jù)えたフルフィルメントの姿が注目されると思います。お客様が私たちを選んでいただているわけですから、満足してもらわないといけません。やらないといけない、と気持ちを新たにしています。あとは海外展開です。これは絶対ですね。
秋葉:來年度、海外に少しずつ出ようと思っています。出方という意味でいくと、いくつかの選択肢があります。例えば、アッカ?インターナショナルとフレームワークスが同じ目的で同じ出方をしてもしょうがない。それぞれがどういう目的、どういうチャレンジをしに海外に出るか。そこは分けたいと思っています。
ダイワロジテックのホールディングスで考えると、ASEANをターゲットにするとやはり食品は外せません。コールドチェーンも含めてある程度のかたちを來期にはつくりたいと思っています。
先日、ある方から「秋葉さん、なんで大和ハウスが物流なの?」と聞かれました。大和ハウス工業(yè)が創(chuàng)業(yè)時(shí)から大切にしていることの中で、私がすごく大事だと思っていることがあります。それは「人の暮らしを豊かにする」ということです。ここが大和ハウスグループの根底だと思っています。その豊かにするという発想の中で、家をはじめとして様々なサービスを提供し、人の暮らしを豊かにするということが脈々と流れてきています。その中で、人手不足の問題が起きて非常にわかりやすくなったのですが、物流はやっぱりとても重要だということが世の中からも認(rèn)知されてきています。その中で、大和ハウスグループとして豊かにするためにそれをやらないという手はありません。そこがすごく大事だと思っています。
トークセッション ゲスト:學(xué)習(xí)院大學(xué) 経済學(xué)部経営學(xué)科教授 河合亜矢子
- 第1回 物流を知り、理解することから始まる
- 第2回 テクノロジーでネットワーク化し、全體最適を図る時(shí)代
- 第3回 現(xiàn)在の學(xué)生が業(yè)界の中心となる30年後、企業(yè)はどうあるべきかを考えたい
トークセッション ゲスト:セイノーホールディングス株式會(huì)社 執(zhí)行役員 河合秀治
トークセッション ゲスト:SBロジスティクス株式會(huì)社 COO 安高真之
トークセッション ゲスト:大和ハウス工業(yè)株式會(huì)社 取締役常務(wù)執(zhí)行役員 建築事業(yè)本部長 浦川竜哉
トークセッション ゲスト:株式會(huì)社Hacobu 代表取締役CEO 佐々木太郎
トークセッション ゲスト:明治大學(xué) グローバル?ビジネス研究科教授 博士 橋本雅隆
トークセッション ゲスト:株式會(huì)社 日立物流 執(zhí)行役専務(wù) 佐藤清輝
- 第1回 LOGISTEEDで物流の新領(lǐng)域へ
- 第2回 LOGISTEEDの「デジタルプラットフォーム」で次世代ロジスティクスへ
- 第3回 LOGISTEEDのSSCV技術(shù)が物流の世界を拡げていく
トークセッション ゲスト:流通経済大學(xué) 流通情報(bào)學(xué)部 教授 矢野裕児
- 第1回 モビリティを再編し、物流起點(diǎn)のイノベーションを起こす
- 第2回 「その場対応のロジスティクス」から「先を読んだロジスティクス」の世界へ
- 第3回 物流ネットワークの在り方が変われば物流が変わる
トークセッション ゲスト:アスクル株式會(huì)社 CEO補(bǔ)佐室 兼 ECR本部 サービス開発 執(zhí)行役員 ロジスティクスフェロー池田和幸
トークセッション ゲスト:MUJIN CEO 兼 共同創(chuàng)業(yè)者 滝野 一征
トークセッション ゲスト:株式會(huì)社ABEJA 代表取締役社長CEO 岡田陽介
トークセッション ゲスト:株式會(huì)社ローランド?ベルガー プリンシパル 小野塚 征志
トークセッション ゲスト:株式會(huì)社アッカ?インターナショナル代表取締役社長 加藤 大和
スペシャルトーク ゲスト:株式會(huì)社ママスクエア代表取締役 藤代 聡
スペシャルトーク ゲスト:株式會(huì)社エアークローゼット代表取締役社長兼CEO 天沼 聰
- 第1回 お互いのビジネスが「シェアリング」というコンセプトで結(jié)びついた
- 第2回 まずは見ていただいて、シェアリングの世界を感じていただきたい
- 第3回 シェアリング物流のコアで、かつ本質(zhì)的なところは、進(jìn)化すること
秋葉淳一のロジスティックコラム
トークセッション:「お客様のビジネスを成功させるロジスティクスプラットフォーム」
ゲスト:株式會(huì)社アッカ?インターナショナル代表取締役社長 加藤 大和
トークセッション:「物流イノベーション、今がそのとき」
ゲスト:株式會(huì)社Hacobu 代表取締役 佐々木 太郎氏
「CREはサプライチェーンだ!」シリーズ
- Vol.1 究極の顧客指向で「在庫」と「物流資産」を強(qiáng)みとする「トラスコ中山」
- Vol.2 「グローバルサプライチェーン」で食を支える日本水産
- Vol.3 「當(dāng)たり前を地道にコツコツ」実現(xiàn)したヨドバシカメラのロジスティクスシステム
- Vol.4 「新たなインテリア雑貨産業(yè)」を構(gòu)築したニトリホールディングス
- Vol.5 物流不動(dòng)産の価値を上げる「人工知能」が資産価値を上げる
- Vol.6「ロボット」が資産価値を上げる
- Vol.7「人財(cái)」が資産価値を上げる
- Vol.8「ビッグデータ」が資産価値を上げる
- Vol.9 AI、IoTがCRE戦略にもたらすこと
「物流は経営だ」シリーズ
土地活用ラボ for Biz アナリスト

秋葉 淳一(あきば じゅんいち)
株式會(huì)社フレームワークス會(huì)長。1987年4月大手鉄鋼メーカー系のゼネコンに入社。制御用コンピュータ開発と生産管理システムの構(gòu)築に攜わる。
その後、多くの企業(yè)のサプライチェーンマネジメントシステム(SCM)の構(gòu)築とそれに伴うビジネスプロセス?リエンジニアリング(BPR)のコンサルティングに従事。
2005年8月株式會(huì)社フレームワークスに入社、SCM?ロジスティクスコンサルタントとしてロジスティクスの構(gòu)築や改革、および倉庫管理システム(WMS)の導(dǎo)入をサポートしている。
単に言葉の定義ではない、企業(yè)に応じたオムニチャネルを?qū)g現(xiàn)するために奔走中。